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獅子は死せず

獅子は死せず

獅子は死せず

作家
中路啓太
出版社
講談社
発売日
2011-11-16
ISBN
9784062173407
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獅子は死せず / 感想・レビュー

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りょ

最後まで大阪の陣を戦った毛利勝永という人を今で知りませんでした。大阪の陣は真田隊が壊滅したあと、ささっと大阪城が落ちる…てな感じで考えていまして…毛利勝永という名前も見たことあるなぁ程度でした。勝永主人公なので、他の武将が少し蔑まれている感はあるが、勝永が最後まで本気で勝とうとしていたこと、退却の見事さ。読んでいて楽しかった。死に場所を求めていたり、自分の立身出世だけを考えていたり、色々な欲望渦巻く中、豊臣家の事を考えて行動していた勝永、爽やかでかっこいいです。もっと読まれてもいいと思うのになぁ。

2015/09/27

なつきネコ@中の人だよ!

毛利勝永が主人公の作品だと、気になり読んでみた。人物造形が深いな。勝永の人生を辿ると、天王寺口の戦いの撤退は、諦めの悪さや、豊前を領し朝鮮出兵に参加していたら、南蛮に目を向け商人に成ろうとも考えるかも知れない。さらに私を感嘆させたのは真田幸村だ。自分勝手で自分の頭脳だけを信じて、武士道を嘲笑う卑怯者。まさに私のイメージ通り所か、通り越し恥ずかしがり屋なんて人物に仕上げるのは見事。こんな所で私の幸村に会えるのは本当に嬉しい。さらに最後の勝永の燻し銀な活躍から、退却戦はまさに武将の誉れだな。

2015/05/22

maito/まいと

大阪の役、家康を後一歩のところまで追い詰めた、大阪方の隠れた名将・毛利勝永を描いた歴史小説。勝ち目なき戦いに身を投じるその背景には、土佐での家庭生活、飽くなき戦人の想い、「死士」への迷いなど、生きることへの苦悩があり、非戦と開戦、商人への道など道を迷うシーンが描かれている。何とも言えない雰囲気を感じながら、戦いのシーンを読み進めなければならない、この複雑さ(笑)ただ、希望を持たせるラストが憎い演出!また、暗い雰囲気の中、助左右衛門の間抜けぶりがいいアクセントになっているのもポイント。

2012/01/18

mushoku2006

深い&上手い。 さすがの出来です。 クセのある登場人物を脇に配したり、 単にかっこいいだけでない真田幸村像にして、 話に深みを出している。 ・戦乱から遠ざかり徳川の兵も弱兵になっていた。 ・家康の首を獲っただけでは豊臣の天下になるわけではない。 ・豊臣方の牢人で形成された部隊は訓練不足で長躯の遠征には無理があった。 ・名立た各武将も自らの名を上げるためだけに、各々てんでばらばらに戦うのみ。 作中で示されるこの辺りの深い洞察にも有無納得。

2012/10/23

BIN

毛利勝永とその家臣を描いた作品で、大坂の陣だけです。若干この勝永は最初は家康側につこうとしたり、商人になろうとしたりとぶれてます。仁木さんの大阪将星伝ほどの格好良さは期待できませんが、生き様を考えさせるもになってると思います。獅子と死士か。

2021/10/12

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