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すかたん

すかたん

すかたん

作家
朝井まかて
出版社
講談社
発売日
2012-01-01
ISBN
9784062174626
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すかたん / 感想・レビュー

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紫 綺

まかてさん初読み♪タイトルから時代物ドタバタコメディを想像していたが、至って真面目。大阪の青物市場改革を軸に人情豊かに展開する、江戸時代の商人物語に仕上がっていて面白かった。登場人物全般に明るいのが良かった。

2013/01/19

きりこ

武家の未亡人、しかも江戸者の知里が大坂の青物問屋で女中奉公をすることに。帰る場所のない身の辛さに加え言葉や気質の違いに戸惑いながらも何とか馴染んでいこう、自立をしていこうという真摯な姿に心打たれます。知里が裏庭で野菜作りをする話がいいです。まかてさんの植物ものは楽しいです。清太郎はすかたんと呼ばれるも、実は物事の本質の分かる人。清太郎と知里のやりとりが微笑ましい。二人の恋がじれったい。欠点はお互いに補って助け合あえばいいのだよという気持になります。まかてさん3冊目ですが、面白くて益々好きになりました。

2014/03/03

文庫フリーク@灯れ松明の火

華のお江戸は饅頭屋の看板娘・知里を見初めたのは武士の数馬。夫婦揃って赴任した大阪で夫は急死。諸事情から婚家に残れず江戸にも戻れず、職も失い長屋からも追いたてられそうな知里の『大阪には情ってもんが無いのか、このおたんこなすの唐変木っ』売り言葉に買い言葉『ねじけ者の江戸女なんぞに勤まるかなあ。見ものやで』天下の賄所・大阪は天満青物市場頭取を務める大店・河内屋でお家さん(店主の妻)付きの女中奉公を勤める事となった知里。大阪の言葉や慣習・道すら分からぬ知里の戸惑いと猪突猛進な勤めぶりに、同じく大阪に疎い私の気持ち

2012/06/19

おくちゃん🍎柳緑花紅

江戸から大坂へ、武士の夫を亡くし、ひょんな事がきっかけで青物問屋河内屋で女中奉公する知里。大阪弁を絡ませながら、勧善懲悪。人情味溢れるお話。お家さんの筋の通った生き方に、感服。すかたん同士の清太郎と知里に、幸あれ。朝井まかてさん3作品目。全部良かった!

2014/08/30

ちはや@灯れ松明の火

育まれた土地も浴びてきた水も違うなら、顔突き合わせるたび言葉の売り買い当たり前。ちゃきちゃき東女とおたんこなすの上方男、意地と反発から芽吹いた出会い。新米女中と若旦那、主従の垣根を越えるのは肥えた舌持つ食い意地と馬鹿が付くほどの青物狂い。幻の蕪、百姓の青物立ち売り、商売敵の陰謀、日に日に色濃く生い茂る葉の如く。今は亡き夫の面影、粋な芸妓の秘めた思慕、狭まらぬ距離、口に出せない想いは土の中深く伸びていく白い根のように、甘くて辛い。生まれは違えどすかたん同士、ぶつかり合い解り合い支え合い、新たな夢の実を結ぶ。

2012/07/27

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