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今日のごちそう

今日のごちそう

今日のごちそう

作家
橋本紡
出版社
講談社
発売日
2012-03-01
ISBN
9784062175425
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今日のごちそう / 感想・レビュー

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pino

日常の何気ない食事風景が描かれた短編集。この先どうなるのかと余韻を残し話は終わる。少し前だったら「続きはWEBで」といったところ。料理は、野菜をポイポイ鍋に放る、魚を漬け込む。月見だんご、パスタなどで、いたって普通。だが、元彼直伝。男子に踏ませる。行きずりの女がササッと作る。となると、ただでは終わりそうになくて面白い。その「ただ」の行方が分らず、モヤモヤする。でも、悪い方には転がらないと思わせるところが橋本さんらしい。食材に細心の注意をはらい最高の相手を厳選しても、友達と食べた赤いウインナーには敵うまい。

2013/01/06

かめ吉

家族、一人、恋人、友達――いろんな日に、人はそれぞれご飯を食べます。悲しいとき、嬉しいとき、病気のとき――ありふれた日常の食事風景をまとめた一冊。各話が15ページ程度の短編なので時間が空いたら手軽に読めるところがいいですね。印象的だったのはホットコーヒーと団子の話でした。同じ場面を2人の視点で書いているザッピングストーリーになっていて面白かったです。読んでいてお腹がすいてきました。

2015/03/06

新地学@児童書病発動中

食べ物をめぐる短編集。食は生の根っこだと思う。ちょっと落ち込んでいても、おいしいものを食べたら元気になれることがある。素麺とか団子などがとてつもない力を秘めているのだ(笑)。橋本さんのこの短編集でも、落ち込んでいたり、悲しんでいる登場人物が自分で作ってごはんで元気を取り戻していくところが凄く良い。「ごまかしのカルボナーラ」、「素麺」、「団子」が私のベスト。

2014/02/03

風眠

自販機の缶コーヒー、ありあわせの材料で作ったカルボナーラ、友達と作った簡単伊達巻etc・・・、特別なものでなくともごちそうになる、そんな忘れられない瞬間が人生にはある。普段は忘れていても、香りや音といった五感の記憶は、ちょっと刺激されるとたちどころに甦ってくるものだ。味覚も、そう。人が最後の最期まで持ち続けていられる記憶って、たぶん五感の記憶なんじゃないかな、と思う。パッチワークみたいに、バラバラだった小さな布をつなぎ合わせたような短篇集。

2012/07/06

紫 綺

たっぷりの太陽が降り注ぐ川面のキラキラを思わせるような超短編集。23の短い話は物足りなさそうに見えて全然・・・、一篇一篇が光り輝いている。やはり和食メニュー話に心惹かれるのは、日本人という理由ばかりではなさそうだ。ごちそうさまでした♪たいへん美味しゅうございました。

2012/05/25

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