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神様の贈り物

神様の贈り物

神様の贈り物

作家
木内一裕
出版社
講談社
発売日
2012-09-20
ISBN
9784062178822
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神様の贈り物 / 感想・レビュー

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utinopoti27

感情を持たない殺し屋チャンスは、あるきっかけで世間のヒーローに祭り上げられてしまう。ただ、そのことで裏社会の育ての親から頭に銃撃を受けることに。そして生死の境を彷徨う彼が神様から贈られた物とは・・。「生きることに意味はない。生きたことに意味があるんだ」 窮地に陥ったチャンスに救いの手を差し出す老人のセリフが深い。『幸せとは、愛とは、人間とは』 ともすれば重すぎるテーマも、スピードとテンポを身上とする木内氏の手にかかれば、軽い読後感の作品に仕上がる。とは言え、好き嫌いが分かれるタイプの作品には違いない。

2019/09/15

ぶち

木内さんが登場させるアウトローは、他の小説では味わえない新しいタイプばかりです。探偵シリーズの先代探偵と現探偵、『キッド』の青年、『デッドボール』の天才的な犯罪者と素人の青年、『喧嘩猿』の少年時代の森の石松、と愛さずにはいられない人間ばかりです。プロの殺し屋が主人公のこの小説も、読んだ人誰もが心を揺さぶられます。そうなんです。単なるクライム小説ではなく、主人公が心を取り戻していく奇跡の物語なんです。"水は美味しく、花は美しい"ということを、この主人公ほどの感慨を持って私は感じたことがあるだろうか....

2020/11/20

モルク

心を持たない殺し屋カンチャンス。無表情で無関心、人の顔も覚えていないが、殺しの腕は超一流。偶然乗り合わせたバスで遭遇したバスジャック犯も、チャンスにかかってはただバスから降りたかっただけという理由でボールペン一本であの世に送る。そんな彼が瀕死の重傷を受けた際に、神様に出会い心を取り戻す。幸せとは何か、楽しいとは、嬉しいとは何かを知らなかったチャンス。たとえ殺し屋であっても、彼のかたをもち、応援したくなる。なぜそんなに彼にひきつけられるのか。そして神様の正体に涙。

2020/04/28

みゆ

木内さん祭り再開♪ タイトルと装丁からは全く想像できない物語。冒頭から殺し屋登場、依頼された殺し、バスジャック事件、内輪もめの銃撃戦… とテンポよく物語は進むのだが、いつもと一味違うのはこの殺し屋、脳に障害を持ち感情を持たない男だった。ためらいなく危険に飛び込んでいく様は『水の中の犬』でも頭に銃弾を受け心が回復してからの彼の感情変化が物悲しく心揺さぶられる。おもしろかった~ヽ(^o^)丿と言うのではなく、よかった~とため息が出る一冊でした。こういうテイストも私は好きです♡♡

2020/10/26

ゆみねこ

感情を持たない殺し屋チャンス。乗り合わせた高速バスでバスジャック犯から乗客の命を救い、一躍ヒーローになってしまう。彼が感情を持たない理由、頭を撃たれ感情を取り戻したその時。生きること、幸せの意味を模索するチャンス。サクっと読めてまずまず面白かったです。「嘘ですけど、何か」の出版社の知佳さん登場。

2017/02/22

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