梟の系譜: 宇喜多四代
梟の系譜: 宇喜多四代 / 感想・レビュー
海猫
雌伏編ともいうべき前半は抜群の面白さではあるが主人公が直家に名を変えてからはダイジェスト風になってしまい少し気が抜ける。ドラマチックな展開や人物が書き込めばもっと深みや凄みが出そうなのに流し気味なのは大変惜しく、筆力は間違いなくあるので分量的に余裕があればもっと高みに登れた作品のように思う。それでもラストシーンを読んで本を閉じるときには静かな余韻があり良い作品だった。いずれ著者にはもっと分量のある大作を書いていただきたいところだ。
2012/12/02
Our Homeisland
この作者のものは初めて。「宇喜多四代」というサブタイトルに魅かれて読んでみました。丁寧に書かれた正統派の戦国時代歴史小説で、素晴らしい大作でした。四代とありますが、一番有名な秀家は最後に出てくるだけ、実際には三代目の忠家と二人の弟たちが中心でした。この三兄弟が、真田における昌幸と信之幸村のようでもありました。真田、北条、武田、上杉など東からの対信長包囲網の話を多く読んできましたが、西側でこんなに熾烈な争いがあったのは初めてに近いので非常に面白かったです。官兵衛に竹中に山中というスーパースターたち
2019/09/15
Book Lover Mr.Garakuta
この手の本は大切に読みたい。日本戦国時代の宇喜多家の話。
2019/11/16
ばっか殿すん
「宇喜多四代」能家・興家・直家・秀家。この中で直家に重点に置いたお話。 敵に対しては策謀を巡らせ平気で相手を欺き裏切る。そんな宇喜多直家の一言、、「この乱世、善人で生きていけるか。悪人でなくば、渡っていけぬではないか。ならば、悪評こそ誇るべきである」 …いや~いいですね、戦国の世って感じで。 悪名高い直家ですが、魅力的な人物に描かれているし、展開があっさりなので、歴史小説としては読みやすい作品かと思います。
2013/02/11
奈良 楓
【○】謀将宇喜多直家の生涯が軸になっています。印象よく描かれない宇喜多直家ですが、冒頭滅ぼされた家を大国に挟まれつつ再興させていく過程を読むと、冷静冷徹な判断が必要になるのもやむを得ないと感じます。幼少のとき商家に預けられますが、その話が面白かったです。
2015/07/25
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