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ジョン・マン 望郷編

ジョン・マン 望郷編

ジョン・マン 望郷編

作家
山本一力
出版社
講談社
発売日
2012-12-21
ISBN
9784062181198
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ジョン・マン 望郷編 / 感想・レビュー

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ぶんこ

アメリカ本土に着いた万次郎。 カフェで見かけたハワイ移住を勧めるポスターから、ハワイで別れた4人を思い出し、その後の航海での日々を回想する。 グァムでの事、室戸岬での津呂組の鯨漁との遭遇。 船から飛び降りれば母の家は近い。 しかしハワイで別れた仲間との約束を果たす為に思い留まるところでは、涙がこぼれてしまいました。 2年近くも行方不明の漁師の無事を祈り、留守の間も給金を保証する網元徳右衛門さんには、本当に頭が下がります。 船長も船員も素晴らしい。

2015/01/28

それいゆ

私の鯨肉との出会いは中学校のときの給食でした。当時は肉といえばクジラでした。給食中に担任の先生が「クジラの肉を食べるとガクリョクが付くぞ」と言っていたのを思い出します。「学力」ではなく「顎力(アゴで咬む力)」でした。ぜひともジョン・ハウランド号に乗り、鯨油で揚げた「揚げパン」をかじり、マンジロウが作ってくれる蜂蜜たっぷりの「生姜湯」を呑みたいものです。

2014/02/12

greenish 🌿

仲間と別れ、乗組員として航海を続けながらアメリカを目指す万次郎。故郷の土佐・室戸沖では津呂組の鯨獲りに遭遇するが、今はまだ帰れない。2年にわたる長き航海の中、ジョン・マンとして認められるまでの成長を描く。『ジョン・マン』シリーズ《望郷編》  ---漂流し、ジョン・ハウランド号に乗船したのが万次郎でなかったら、救助船の船長がホイットフィールドでなかったら、このような展開になっただろうかと運命を感じさせ、この物語に流れている《敬う》精神が、とても清々しく胸に響きます。万次郎とレイの土佐弁の対話が微笑ましい。

2013/11/06

まりお

アメリカに上陸した万次郎。これから新しい生活と、学びが始まる。貪欲に異国の言葉を学ぶ姿勢と、その習得の速さに驚きである。

2018/02/25

B-Beat

◎万次郎らがアメリカの捕鯨船に救助されたのが1841年6月。同年11月にホノルルに入港。以後は万次郎のみ捕鯨船に乗り込み、それから1年半後の1843年5月に母港であるニューヨーク北隣りの町に無事帰還する。本編はその1年半に及ぶ捕鯨船でのエピソードを万次郎の回顧のかたちで描いてみせた。血が噴き出す捕鯨の現場や海に落ちた船員を救助する場面、喜び勇んで島に上陸する船員の姿、万次郎の健気な頑張る様子など情景が鮮やかに目に浮かぶ。そしてそんな鮮やかさに心に響くものがある。歴史小説とはかくありたいとつぶやくのみ。

2014/05/18

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