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天翔る

天翔る

天翔る

作家
村山由佳
出版社
講談社
発売日
2013-03-20
ISBN
9784062182591
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天翔る / 感想・レビュー

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ミカママ

村山さん作品中でも、大好きな『翼』を終始思い出しながら読んだ。少女の喪失と再生の物語。ネイティヴアメリカンの思想が根底にありそうなのと、動物(ここでは馬)が、重要なツールとして使われる。少女を取り巻く大人の対応が素晴らしい。学校でいじめられて嫌な思いをしている少年少女に読んでもらいたいなぁと、まだ見ぬ北海道の大地を想いつつ。

2020/03/13

扉のこちら側

初読。好きな著者の作品「青のフェルマータ」を彷彿とさせる、動物と、傷ついた人間が回復していく姿を描いた作品。過去の確執の相手が小物感溢れるただの嫌なやつで終わってしまったのが残念。

2013/10/13

ひめありす@灯れ松明の火

私達の大好きな白村山由佳が帰ってきた!!それも、白というには余りに神々しい光を伴って。新生白銀村山の一冊。どんなアポロンがこの可憐なペガサスの背の翼に矢を放ち、彼女を地へと墜としたのでしょう。翼をもがれて血塗れの心を抱えて、蹲った北の大地。少女の姿は欠けた半身を求める様に、翼を持たない馬へと向かっていく。優しく、それでいて力強く傷だらけの背中をさすり、もう一度走り出せと告げてくれる人達。翼持たぬ代りに今や少女は人馬一体のケンタウロス。その時、心は確かに天翔けているのだ。遙か悠久の彼方から、そうであった様に

2013/08/15

ちはや@灯れ松明の火

その細い四肢のどこに巨体を支える力を潜ませているんだろう。常足、速足、駈足、重力をものともせず軽々と跳ね上がり、視界がリズムをつけてバウンドする。馬は臆病な生き物だと言われる、でもそれは人間だって同じこと。トゲのついたことばに刺された傷が疼くから、大切なものさえ取り落としそうになる。闇夜のように黒く、だけどやさしい光を秘めた瞳。疲れても痛くても苦しくても前へ進みたいと願うのは君が一緒だから。ことばは要らない。繋がっているから。ひとりじゃないから。地を駆ける四本の肢が宙を舞う瞬間、君たちは空を翔けている。

2013/08/09

タックン

久々の白・村山なので安心して読めた・・・やっぱ読みやすかった。冒頭がいじめのシーンがあってまたかあって思ったけど読み進めるたらいじめ問題の話でなくてよかった。少女をはじめそれを守る大人も過去がありその人たちとの交流と競技に挑戦することで少女が成長していく話。タイムを争うのではなく馬と自然との関わりあいの中で人馬一体となって競技していくとこがよかった。爽やかな読後感が残る。ただ少女をこの競技に引き込んだのが人のエゴとかテレビ局とかの話がちょっと胡散臭いな。でもお勧めだよ。

2013/08/06

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