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正妻 慶喜と美賀子(下)

正妻 慶喜と美賀子(下)

正妻 慶喜と美賀子(下)

作家
林真理子
出版社
講談社
発売日
2013-08-03
ISBN
9784062185257
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正妻 慶喜と美賀子(下) / 感想・レビュー

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あつひめ

はあ、スゴイ!!このラストと言ったら…思いもしない終わり方だけど…あーそうかと納得できる。将軍と将軍の妻、そしてごく普通の夫婦としての…それぞれ場面場面中に含まれる思いを吐露しながら、歴史的な場面もうまく解説のように織り混ぜている林さんの筆運び。表舞台には姿を見せずとも、しっかり役目を果たしていたんだなぁ。ここで、日本赤十字が出てくるとは。そうか、八重の桜とも同じ時代ですものね。男のわがままに呆れながらも妻を全うし、何だかかんだ言っても最後までそばにいてくれるのは正妻なのかも。期待以上に楽しめた作品。

2014/06/22

さつき

妻の目から見た慶喜は、自分の気持ちに正直な可愛げのある人でした。それを身勝手と取って憤るか、自分を偽らない人と取るかは受け手次第なのかもしれません。夫の子を産んだ側室ではなく、夫と趣味を同じくし一橋家を裏で支配し続けた徳信院へ嫉妬を抱く美賀子の気持ちは複雑。側室は所詮、臣下だから自分とは階層が違うと思い切る事ができたのかな?今とは社会通念も全く違うけど、相手に過度の期待を持たないことが円満の秘訣というのは変わらないのかも。

2020/07/05

kemi

女性の方ならラストが必ず笑えます。

2017/06/01

とん大西

大政奉還、戊辰戦争、江戸城開城。緊迫した表舞台の政局では己れ一人見事に立ち居振る舞う慶喜。そんなカオスの最中でも平然と妾のお芳ら女達を侍らす日々。正妻美賀子もあきれるやら失望するやら。維新後、静岡で第二の人生を送る二人だが、慶喜は相変わらずマイペースでドライ。やから大政奉還できたんかと思えたりもする。歴史上最も劇的な時代に最も特殊な境遇に置かれた二人。この物語は英傑達の歴史・政治ドラマであり、ときに牧歌的で健気な女達のドラマだった。でも、ジンワリくるラストに夫婦の絆のドラマやったんやなぁと心地よく読了。

2017/11/08

Mumiu

正妻・美賀子の達観ぷりと、側室・芳の気っ風のよさ。わたしも美賀子につられ、だんだん慶喜に対しても「そういうお人だから」と括ってしまう。勝と慶喜はもっと仲良しさんだと思っていました。江戸に返した真実は未だにこなれていないが、最後のアレは創りすぎじゃないかとくすっとなる。お二人ならんだ美男美女ぶりをもっと見たかったが、むずかしかったのだろう。

2014/09/19

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