働くアリに幸せを 存続と滅びの組織論
働くアリに幸せを 存続と滅びの組織論 / 感想・レビュー
ジョンノレン
著者5冊目。ハチやアリ等真社会性昆虫の生態観察結果を踏まえ、ヒト取り分け現代日本の組織と個人の有り様に光を当て対比する。ヒト以外の生物は遺伝子伝達量の最大化が主眼目なので組織の利益が個人のそれに優先されることはない。反応閾値多様化で非常時の交代要員温存等しっかりコストもかけ、短期的効率性の最大化を個体には求めない。ヒトの社会ではともすれば組織の利益優先。最悪の環境でも生き延びる為にリスク想定は算術平均ではなく幾何平均で捉えるべき。終章はいくつかのSF名作も絡め人間とは何かと問う。長谷川ワールドを堪能した。
2023/07/24
魚京童!
頭悪い。
2014/09/25
Humbaba
普段は働いていなくても、組織のピンチには毅然とした対応ができる存在。そのような存在は、組織には必要であり、例え普段は怠惰であろうとも維持する価値がある。ただし、それと似たようにみえる存在で、しかし有事にも働かない存在もいる。それらは組織にとっては害悪でしかなく、早急に切り捨てるべきである。問題は、それらの2者の違いをどう見抜くかが困難であるというところである。
2013/12/24
masabi
個と組織の在り方をアリの組織と比較して説く。前提として協力はそのコストが協力しないことで得られるコストより小さい限りで行われる。つまり協力の成果が個人に還元されず組織にプールされるだけだと協力を持続できない。
2014/03/27
Uzundk
斜め読み。なぜ組織を作るのかと言えば、それが個体にとっても得になるからである。ところが現代では過労死なるものがあったりと個よりも組織を優先することを良しとする文脈がある。そこに疑問をはさみ、人間と組織の関係から人間をあり方を考える本。全体の調子には人間の社会に対する批判が強く代案を上げているわけでも無いのは気になる。
2015/02/21
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