こころを学ぶ ダライ・ラマ法王 仏教者と科学者の対話
こころを学ぶ ダライ・ラマ法王 仏教者と科学者の対話 / 感想・レビュー
mist
この本を読んで、ダライ・ラマ法王のイメージががらりと変わった。この人は科学者だなあ。 こどもの頃に天体望遠鏡で月を見て、日没の方向の反対側にクレーターの影ができることに気づき、そこから「月自身に光はない、月の光は太陽からきている」って自分で解を導きだしたの、しびれる。 宗教も科学も「世界を理解するための試み」という点で近しいものだけど、双方が歩み寄る試み。
2016/06/16
すうさん
ダライラマ法王と日本の科学者の対談だが、私は沢山の付箋を張り付けて読んだ。法王が科学に興味があるということで、宇宙や物理に傾き、科学者たちはそれぞれの分野で仏教や宗教の真理に傾く。特に「空」の理論の科学的解釈や、輪廻転生を宇宙論で解釈するなど興味深く読めた。本でもこれだけ面白いのだから、このようなセッションを生で聴けたら本当に面白いだろうと思う。ミクロの果てにマクロがあり、科学研究のはてに信仰がある。どちらが根源というのではなく、何か大きな力で世界は動かされているのだとひしひしと感じることができる本です。
2015/02/23
:*:♪・゜’☆…((φ(‘ー’*)
ラマさんはスピ的体験はたくさんしているけれど、スピより科学的視点(個人的体験でははく万人に起こる体験)を重視されていました。「私は非常に懐疑的なんです。特別なケースはあるでしょうが、いわゆるヒーリングパワーというものは信じておりません。」「トランスというときには、天からスピリットが下りてくるという言い方をしてもらいたくないのです」「スピリットは私たちと物理的に異なる肉体を持っているとはいえ、私たちと同じようなごく凡庸な存在です。なにも神聖なる性質をもっているわけではありません」
2016/10/23
Mai Morishita
現代科学と仏教哲学の近さが印象的。 どんなものも個では存在できず、全体の一つの現れとして個がある。 特に気に入ったのは、佐藤晴夫さんの講演の一部、「人間そのものが宇宙」の一説。『記憶という立場から言えば、 現在は過去の集積であり、未来をどう生きるかが、過去に意味を与えるという点て間、論理的です。「生きる」ということは、自分で自分の時間を生み出しながら刻んでいく、という意味で、相対性理論の中の「固有時(proper time)」を思い起こさせます。「これから」が「こへまで」を決めるといってもいいですね。』
2015/02/15
はるとん
何度も読み返すべき本。 図書館で借りてきたけど、買おうと思う。
2017/08/31
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