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ラフ・アンド・タフ

ラフ・アンド・タフ

ラフ・アンド・タフ

作家
馳星周
出版社
講談社
発売日
2014-01-31
ISBN
9784062188357
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ラフ・アンド・タフ / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

二十歳ぐらいの頃から二十代全般にかけて、とにかく新作が出ると読み漁り、文庫になると読み直し、どっぷりとそのノワール&バイオレンスな世界にハマっていました。賛否両論、好き嫌いは間違いなく真っ二つに分かれる馳先生の作品ですが、やっぱり私は好きですね。ここしばらくは変に文学的なカラーが邪魔をして、作者さん本来の迸る躍動感を失いつつあったのですが、本作は至ってシンプルに馳さんの原点回帰的な勢いを感じます。さすがにノワール一辺倒ではキビしくなってきてると思われるので、ジャンルに囚われず、色んな作品を期待します。

2016/12/23

Tsuyoshi

借金取りからの依頼で踏み倒した人物を探し出す「賞金稼ぎ」を生業にした暴力的でアウトローな主人公・ケンイチ。稼ぎの対象だった風俗嬢の子持ちの女性に惹かれ家族になる事を決めたケンイチが母子とともに女の故郷に逃避行するラブアンドバイオレンス的作品。幼少期に味わえなかった家族の愛を母子によって味わえたケンイチだったが幸せは続かず。最期に一瞬でも夢を叶えられただけよかったと取るべきか。切ないラストだったが作品自体はスピーディーな展開で楽しく読めた。

2018/06/08

そうたそ

★★★★★ 素直に感動してしまった。展開が安易だとか、安っぽいだとか否定的に見れる部分も幾多となくあるにはあるんだけど、それをも通り越したまっすぐさが個人的には好きだなあ。近著の「アンタッチャブル」にハートフルな要素を足した感じ。賞金稼ぎを夢見て暴走する男ケンイチが出逢った風俗嬢。ヤクザの借金を踏み倒していた彼女だが、ケンイチは彼女の見せた家族愛にひかれ、やがて彼女とその息子を逃がすことを決意する。後半での本当に馳星周かと思うほどに愛に溢れた描写に戸惑うが、結末はやっぱり馳星周。でもやっぱり涙してしまう。

2016/06/27

うわじまお

田舎のアウトローが主人公。やばい事件に頭を突っ込み、出会った女(子持ち)と逃避行を繰り広げる、けっこうありがちなストーリー。漫画のようにあっという間に読めるけど、いろんな設定がかなり突飛で登場人物たちに共感しづらい。

2017/11/15

MINA

ラスト、ページを捲る手が初めて震えた。凄い、としか言いようがない。私は実際、ケンイチとは程遠い人間だけど何故だかずっとケンイチが眩しかった。愛を知らずに育ち、歪み切って暴力以外で己の感情を表すことさえまともに出来ない男。こんな奔放に生きてみたい、とさえ思ってしまった。雄太を必死に守る母親・借金まみれで風俗嬢の早紀子に出逢い変わっていく様に感動さえ覚えた。全てを超越した母性愛を知ることが出来たケンイチ。とても恐ろしく怖いけど、美しく尊く最高級にかっこいいラストだった!馳星周の本もっと読みたくなった。

2015/06/25

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