[新装版] 広重ベスト百景 赤瀬川原平が選ぶ
[新装版] 広重ベスト百景 赤瀬川原平が選ぶ / 感想・レビュー
ホークス
惹かれる絵、気持ちよく感じる絵を楽しめば良い。しっかり観察すると自分の好きな絵が分かる、と赤瀬川原平氏は教えてくれた。ウンチクやお勉強から一歩離れた独自な視点の凄さ。そこに乗っかるのは楽しい。本書も同じ。広重は、目の意欲に点火するカメラの視角を持っていた。ゴッホを感激させた「亀戸梅屋敷」は、眼前を遮る梅の木がパワフル。坂道もよく使われ、様々に曲がりくねり、生け花や箱庭を思わせる。でも一番は雪景色。有名な「東海道五十三次蒲原」も良いが、「東都名所浅草金龍寺年ノ市」の白い傘の群衆が何故だか気持ちいい。
2019/11/14
りんご
難しい本読んでるとついついこういう本に手が伸びてしまいます。すごい切り取り方をした絵が面白い。解説で「構図が面白いっしょ?」って言ってくれてるから安心して「構図が面白い絵だなあ」と言える。満月の夜の繁華街の絵があるが、月明かりと影と街の灯りが描かれて、とってもゾワゾワした。
2021/11/17
sofia
歌川広重の斬新な構図が好きです。赤瀬川さんが選ぶとなれば読みたい。私は「すごいなあ」としか感想が言えないけれど、赤瀬川さんはそのすごさを活字で説明してくれる。「直線で雨をかくリアリズム」「暇がベースの時代」などうなずくことばかり。
2022/10/21
岡部敬史/おかべたかし
最近、取り憑かれたように広重ばかり見ていて、原平先生のガイドはそのなかでも最高。広重を見ていると、何かいい企画が閃きそうな心持ちにさせてくれる。素晴らしき原点
2016/03/18
のびすけ
数ある広重の作品を10のカテゴリーに分けて、各カテゴリーの解説とともに作品を紹介。遊び心満載の大胆で斬新な構図、その土地の空気感、人々の生活感と息遣い。そこに描かれる場所と時間に引き込まれていくようで、とにかく見てて楽しいし、飽きない。好きな絵は沢山あるけど、今一番のお気に入りは名所江戸百景の「真崎辺より水神の森内川関屋の里を見る図」。座敷の丸窓越しに見る景色のデザイン性、暮れゆく空と淑やかな椿と梅の花が醸し出す空気感が素晴らしい。いろんな想像が掻き立てられる。
2024/05/05
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