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たまもの

たまもの

たまもの

作家
小池昌代
出版社
講談社
発売日
2014-06-27
ISBN
9784062189699
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たまもの / 感想・レビュー

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chimako

小池昌代さん、初読み。大人になって良かったと思うのはこんな本に出合った時。幼馴染みに押し付けられるようにして面倒を見ることになった男の子 山尾。主人公は自ら子どもを生むことなく母となる。その山尾こそが「たまもの」としてなくてはならない存在となった。「 賜物」=賜ったもの でもあり「偶もの」=ぐうぜんでもあり「玉もの」=美しいものでもあり「霊もの」=たましいそのものでもある 山尾。主人公の父と母にも愛される。少しずつ大人になる山尾と少しずつ枯れていく自分や関わりのあった男たち。とても良かった。

2016/08/23

ぶんこ

著者初読み。文体が変わっていて、でも見慣れているような。誰かのブログを読んでいるようでした。一つのセンテンスで2〜3行改行して、また一センテンス。そんなブログ。読み慣れた文体なので嫌ではないのですが、何だかなぁと思ったり、時々現れる光世さんの優しさに感動したり。面白い。

2016/07/04

なゆ

小池さん初読み。どこか詩的な言葉の連なりの文章で、すごく好きな感じ。昔付き合ったことがあった幼なじみの男からなぜか乳児を預かり育てることになってしまった、独身で40歳の光世。それから10年経ち、血の繋がらない男の子〝山尾〟と仲良く暮らしている。実に淡々としながら、山尾に対する愛情がそこかしこに漂っていて、とてもいい関係。でも、山尾もどんどん成長していき、いつまでもこの暮らしが続くわけではない…と自分に言い聞かせてるよう。ふたりきりの家族。優しく切なく。小池さんの文章のリズムは、クセになりそう。

2014/11/07

らむり

出産経験なし、40歳独身。昔の恋人から突然男の赤ちゃんを預かることに。。それから10年。血のつながりはなくても本当の親子のようなお互いの愛情が感じられ、癒されるお話。

2014/07/22

Ikutan

養育費と共に別れた恋人から赤ん坊を預かった主人公。いつか 迎えがきたら、子どもを返すと決めながらも、十年以上の日々を、子どもにたっぷり愛情をかけて、しっかりと母親として生きていく姿が、とても愛しい。物語は彼女の日々日常。男性との逢瀬もあるし、職場の人や家族との関わりも。立場は違っても、彼女の感覚や考えに共感できるのは同じ世代だからかな。小池さんは、初読みでしたが、助手を省いた語りかけるような不思議な文章が心地よく、読みやすかった。

2015/01/07

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