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変愛小説集 日本作家編

変愛小説集 日本作家編

変愛小説集 日本作家編

作家
岸本佐知子
川上弘美
多和田葉子
本谷有希子
村田沙耶香
木下古栗
小池昌代
星野智幸
津島佑子
吉田知子
深堀骨
安藤桃子
吉田篤弘
出版社
講談社
発売日
2014-09-05
ISBN
9784062190657
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変愛小説集 日本作家編 / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

翻訳篇の成功に味をしめて、こちらは国内篇。既出の短篇を編んだアンソロジーではなく、各作家にオリジナルを依頼。編者の岸本佐知子(翻訳家)の実力か、「群像」の御威光か12篇が集められた。巻頭はいつもながら飄々としたスタイルで「うそばなし」を語る川上弘美。そして掉尾を飾るのは実力派の津島佑子。深堀骨、木下古栗、安藤桃子は名前さえ知らなかった作家。安藤を除く2人はいささか品位に欠けるか。他は1人を例外に概ね粒ぞろい。ただし「変愛」というよりは、奇妙な味わいの小説群といった趣きだ。

2022/03/04

おしゃべりメガネ

過去に読了した数あるアンソロジーの中でも、最も手強く、異色な作品でした。計12名の名だたる作家さん達が個性豊かに書き綴る恋愛ならぬ'変愛'をテーマにした内容です。変わった愛でもあり偏った愛(偏愛)でもあるのかなと。正直、中には読解や解釈がかなり難解な作品もあり、読みごたえは十分過ぎるほどありました。中でもやっぱり村田沙耶香さんはキレっぷりが見事で、らしさが十分に表れていました。初読みの深堀さんで、その世界観はかなり特殊な未体験ゾーンで、インパクトは絶大でしたね。かなりキテレツな'変愛'世界観をぜひどうぞ。

2017/10/08

ちょろんこ*勉強のため休止中

”変な愛”なんてないのだ。愛をとりまくシチュエーションや、その対象が変わっているだけだ。愛そのものだけみたら、平等・純粋なものだと思う。読後に痛感した。奇妙な味系好きな人にはハマる感じの本だ。また極端にぶっとんだ短編が多かった。中には愛が出てこないので不思議に思っていたら、後書きに「編者の作者の対する愛がある...」と、まさにこれぞ変愛じゃないかと感心したものもあった。深堀骨さんの「逆毛のトメ」がエログロで、文章のタッチも劇画調で気に入った。新しい世界が広がった。アンソロジーはこういうとこがいいな。

2014/10/24

風眠

「変」な「愛」、変愛をテーマに、岸本佐知子女史が選んだ作家陣が書き下ろした小説たち。私も好きな作家さんばかりでうれしい。そして、深堀骨、木下古栗、安藤桃子は、知らなかった作家で、こんなに素敵な物語を書かれる方々に出逢えたことにも感謝。岸本女史の前口上にもあるように、愛を通して異界に行く、あるいは異界の向こうに愛が待っている小説集。さまざまな愛の形があって病的でグロテスクだけれど、一周回ってこれも愛、みたいな?愛に忠実で、貪欲で、純粋で、だからどこか変態なのね、とか妙に納得している私も変態なのか!?とかね。

2014/11/14

らむり

本谷さん、村田さん目当てで「"恋"愛小説集」を借りたつもりでしたが、借りてびっくり「"変"愛小説集」でした。。「愛」があるかどうかは別にして、クセのある濃厚なお話が多かったと思います。面白かったです。

2014/11/04

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