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明日は、いずこの空の下

明日は、いずこの空の下

明日は、いずこの空の下

作家
上橋菜穂子
出版社
講談社
発売日
2014-09-02
ISBN
9784062190886
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明日は、いずこの空の下 / 感想・レビュー

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hiro

「宮崎美子のすずらん本屋堂」で上橋さんを知り、早速『精霊の守り人』を読み、続けてこの本を読んでみることにした。英語が苦手で方向音痴だという上橋さんだが、高校生時代に好きなイギリス作家の手紙を書いて訪問したりと、結構向こう見ずなところもあるが、それにもまして、斎藤茂吉夫人の輝子さんのように、80歳を過ぎても海外旅行をするパワフルなお母様には驚いた。上橋さんの良質なファンタジーには、このような旅の経験もきっと生きているのだろうと思う。この本のおかげでイランに対する印象が変わり、もうイランとイラクは間違わない。

2015/02/28

文庫フリーク@灯れ松明の火

「かあちゃん、麦畑・・・」転倒して腫れ上がったくるぶし(後日骨折と診断)仏の旅・ゴッホが自分の胸を銃で撃ったとされる有名な麦畑を、楽しみにしていたお母様のため、延々と続く夏の坂道を、息を切らし、大汗流してお母様背負い、上りきった上橋さんのつぶやき。「かあちゃん、」の言葉がなんとも愛しく、嬉しく響きました。80歳を過ぎてスマホを使いたい、と仰るお母様。その旺盛な好奇心と行動力、バイタリティーには脱帽、実にキュートな方ですね。「きついから、いや」と、くるぶしのギブスを勝手に外し、意外なスピードで這って移動→

2015/01/19

ひめありす@灯れ松明の火

異国でもちゃんと呼吸ができる人というのは、きっとこういう感じなのでしょう。我がや私のという所有格が沢山つく文章は、もしかしたら英語の癖なのかな。作家上橋菜穂子のアイデンティティにして、エリンの、バルサの、アーキタイプ。エリンもバルサも母親と早くに別れて、それでもしっかりと母性を滲ませているのは上橋さんのお母様がそこに投影されているからなんだろうなと思いました。放任する訳ではないけれど、子どもが勝手に成長していく部分を阻まない。イランとイラクはもう間違えない。明日は、いずこの空の下。何を見よう、何を物語ろう

2015/03/23

ぶんこ

著者の作品は数点しか読んでいませんが、重厚な印象だったので、読みやすいエッセイで軽く楽しめました。 お母様とご一緒に旅行をされていらして、それも珍しいような所にも出没されてます。母娘旅は憧れだったので、非常に羨ましかったです。私の母も旅好きでしたが、80歳を超えた途端行かなくなり、今は物理的にも行けないので寂しい。文化人類学の教授をされていらっしゃると知り、物語の核になっているのは、こういった学問と、フィールドワークから培われたのだろうと感じました。

2016/03/03

パフちゃん@かのん変更

上橋さんの物語の女主人公はみんな凛とした感じでカッコいいのですが、上橋さん自身はとても人懐っこくて優しい感じの方だなと身近に感じました。高校生時代の研修旅行であこがれの作家さんの家を訪ねたりする行動的な所、外国の方と心を通じ合わせるのもお上手です。アボリジニの研究ではオーストラリアで過酷なフィールドワークをこなされたり、お母様との年1回の海外旅行をもう20年以上続けていらっしゃるとか。そのお母様がまた好奇心旺盛でお元気な方。足を骨折してもめげることなく旅行を続けられたとか。表紙の絵はお父様ですね。

2015/10/30

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