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トーベ・ヤンソン 仕事、愛、ムーミン

トーベ・ヤンソン 仕事、愛、ムーミン

トーベ・ヤンソン 仕事、愛、ムーミン

作家
ボエル・ウェスティン
畑中 麻紀
森下圭子
出版社
講談社
発売日
2014-11-27
ISBN
9784062192583
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トーベ・ヤンソン 仕事、愛、ムーミン / 感想・レビュー

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ぶんこ

ムーミンの本を読んだ事もなく、テレビを観たこともなかったのですが、あまりに有名なのでヤンソンさんの名前は知っていました。ムーミンの印象から思い描いていたヤンソンさんとは、はるかに違った人でした。物凄い量の仕事量、母を助ける為の挿絵の仕事、物語を紡ぎたい欲求からの小説、画家としての絵の制作。しかも、それらの出版の売り込み、契約もこなし、本を創る時も、文章、挿絵、表紙、装丁まで一人でこなしてました。この本が出来たのも、ヤンソンさんのメモ魔ともいえる膨大な量の文書類があったからでした。逞しい天才!です。

2016/02/29

ワッピー

ムーミンシリーズと「彫刻家の娘」を通じて勝手に想像していたトーベの生涯の全体像をつかむことができました。膨大な量の仕事を並行してこなしつつ、小説もコミックもという恐ろしいほどの多忙ぶりには目が回ります。コミックはかなり早くからスタートしていたとか、アトリエを入手するための苦闘とか、島でも孤独になれない時が多かったとか、知らなかったエピソードにびっくり。ムーミンシリーズの孤独感、ホラー趣味が少し理解できた気がします。これから短篇集に進んで、トーベの小説世界に分け入っていく楽しみが残っていることは嬉しいかも。

2015/08/31

るうるう

いろんな自伝や伝記を読んできたけど、これほど対象(トーベ・ヤンソン)に肉薄した印象を得たものはなかった。ムーミンの成功に至る過程と、その後について多くを知った。図版や写真も多く、見た目にも面白い本だった。ただ、私は北欧についてほとんど知らないので、第二次世界大戦前後の事情や、フィンランド&スウェーデン言語圏と出版事情について、解説があるとよかったなと思う。

2018/04/02

ルナティック

トーベを作品を通して考察しようとしているように思えた。だから作品、特にムーミンや短編小説などの紹介が多い。確かに文字による作品は、作者のその時その時の心情を考えることができるし、時系列に追うことで思考や感情の変化も読み取れるだろう。そういう視点では、歓迎すべき評伝。しかし・・・私はあまりにも文字による作品にこだわりすぎでは?と思えた。勿論そういう視点を望んでいる読者なら納得だと思うが。トーベの全体の姿を考察するにはちょっと・・・残念に思えた。そしてとにかく分厚い本です(笑)

2022/05/23

kiriya shinichiro

最初、この伝記を書いた教授を男性だと思い込んでいて、そして途中の描写で「あっ、これは男が書いた物じゃない、女性教授だ」と気づいた。思い込みって怖いね……それこそがトーベの戦ってきたものなのにね。彼女の苦闘をさらりと書いていて読ませます。そうか、シモ・ヘイヘと同時代なのかと思うと、生い立ちもつらいな……そりゃムーミンも暗く始まるよなって思った。

2019/06/21

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