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叛徒

叛徒

叛徒

作家
下村敦史
出版社
講談社
発売日
2015-01-21
ISBN
9784062193313
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叛徒 / 感想・レビュー

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starbro

昨年、江戸川乱歩賞を受賞し、このミス等にもランクインしてブレイクした下村敦史の最新作。最初は暗そうな滑り出しでしたが、通訳捜査官という新鮮味もあって、テンポ良く展開し楽しめました。映画の字幕でもそうですが、誠実に訳していても言語・文化が異なるとギャップが生まれるので、通訳も悪どく使われると冤罪の温床になる可能性もあるんだろうなぁ!

2015/02/04

ダイ@2019.11.2~一時休止

面白かったんだけど、デビュー作に続き主人公に共感できず。義父と息子に対する行動が違いすぎませんかねぇ。

2016/03/02

utinopoti27

義父の不正を告発し、自殺に追い込んだ過去に苦悩する警視庁通訳捜査官・七崎は、息子が殺人事件に関わっているかもしれない、ある事実に直面する。身内に捜査が及ぶことを恐れた彼は、禁断の不正に手を染めてしまうが・・。外国人研修制度の闇と通訳捜査官、意欲的なモチーフを組み合わせた社会派ミステリとして、本作は読み応えのある作品に仕上がっている。ただ、息子を庇おうとするあまり、義父と同じ不正を犯したあげく、単独捜査に出る主人公の行動原理は理解し難い。力業で押しきるようなシナリオでは、あざとさが鼻につくだけだろう。

2021/01/22

おしゃべりメガネ

やはり下村さんの作品にはとてつもない圧倒的なオーラを感じます。今回は中国語を話す通訳捜査官を主人公に壊れかけた家族との再生と、不法労働をテーマに描かれています。読み始めて、なんとなく懐かしさ的な既視感を抱きましたが、個人的に馳星周さんの初期作品の頃のようなヒリヒリした緊張感を味わえます。殺人事件に関与の疑いのある息子を庇う主人公の振る舞いに頁を捲る手が止まらなくなります。ただのミステリーではなく、社会的なテーマもしっかり描く作者さんの手腕は別次元のレベルで、登場人物それぞれに'陰'を感じるのもありでした。

2019/01/30

🐾Yoko Omoto🐾

『叛徒――組織に背いた者』告発によって義父を自殺に追い込む結果となった通訳捜査官の主人公。妻からも同僚からも裏切者の烙印を押された日々の中、息子が「中国人狩りの少年グループの一員では」という疑惑が浮上する。自分の正義感が生んだ過去の悲劇と葛藤しながら捜査を進めるうち、中国人研修制度の違法な労働実態が明らかになっていく。ミステリ的にデビュー作ほどの驚愕度はないながらも、主人公が抱える心痛や“正義とは、正義感とは何なのか”を軸にしつつ、中国人労働問題の実情を丁寧にミステリに絡めた読み応えある作品。面白かった。

2015/02/01

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