テノヒラ幕府株式会社
テノヒラ幕府株式会社 / 感想・レビュー
おしゃべりメガネ
痛快お仕事小説の安藤さん作品でしたが、本作もなかなか知られざるお仕事の世界をわかりやすく、かつ痛快に書き綴っています。本作はスマホのゲーム(アプリ)開発のお話です。こんな舞台裏?になっていたとはとただひたすら興味深く、次々と読み進めることができました。しかし、過去作品ほど登場人物にインパクトがあったかとなると、個人的には少し物足りなさが残りました。ファンキーかつキャッチーな人物が魅力の安藤さん作品で、ソコが醍醐味と思いますが、本作は少し人物の幅(数)広げすぎ、印象薄な仕上がりになってしまった感が残念です。
2015/05/25
みかん🍊
無職になりいよいよ先がなくなった立浪に思いがけず届いたメールは学生時代に投稿サイトに書いていたイラストを目に止めたスマホゲームの開発のテノテラ幕府株式会社だった「テノヒラサイズのでっかい幸せ」をキャッチフレーズに自由気まま好きな仕事をする個性的な社員たちと一流企業を退職してやってきた50代同期上司、どこで何をではなく誰と働くかが何より大切、中途半端だった立浪の成長や50を過ぎても尚彼らに刺激を受け新たな事に挑戦し続ける小野里さんもまた成長し続ける。
2019/03/07
ユザキ部長
過去ってフィクションみたいなもの。美しく思えたり、苦労があった気がしたり。大小問わず脚色されてしまう。だからきっと純度100%のノンフィクションは今のこの瞬間だけ。そして1秒後には少しずつフィクションになっていく。(テノヒラサイズのでっかい幸せ)(スタートアップ)の為には新な挑戦と古いパワーの融合 が必要。言うなれば、はた目から努力と見えるようなことを当の本人は努力とも思わずにできてしまう感覚。「たまには集まって飲むか」前を向くために過去を受け入れる。そして今を生きる。テノヒラ幕府を守りたいと切に思う。
2015/07/08
美登利
スマホゲームをやらないので(テレビゲームすらほとんどやったことない化石のような奴)その業界用語が分からなかったのですが、想像つく範囲の登場人物でした。どのような会社にも似たようなタイプが居るのですよね。小さなゲーム製作の会社に転職した25歳の主人公が一癖もふた癖もある人達と仕事を始める。まだまだ若い人達がやりたいようにがむしゃらに仕事をしている世界にやってきた大手企業の堅物男!いるいるこんな人。(笑)世代のギャップ、培ってきた経験の違い。私の知らないゲーム製作の話でしたが案外読みやすく楽しかったです。
2015/07/15
よんよん
やっと就職した会社で死にそうになり退職、再就職もままならない時舞い込んだスタートアップのゲーム制作会社からのメールで人生の転機を図った拓真。どこで働くかではなく誰と働くかが重要、表紙のほんわかイメージと違う結構骨太のお仕事小説。面白かった。
2023/02/25
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