100万分の1回のねこ
100万分の1回のねこ / 感想・レビュー
starbro
『100万回生きたねこ』にオマージュを捧げる短編集。執筆陣は超豪華です。どれも魅力的な作品(挿絵も含む)ですが、特にオススメは江國香織の「生きる気まんまんだった女の子の話」と町田康の「百万円もらった男」です。いずれにしても没後にこんな作品が出版されるなんて佐野洋子は作家冥利につきるんでしょうね!『100万回生きたねこ』が読み継がれる訳です。
2015/09/11
zero1
執筆陣が豪華な名作絵本のオマージュ短編集。特に共感したのが角田光代。「おかあさん」と暮らす様子がネコの視点で描かれる。しあわせとは何かを見事に表現。「旅猫リポート」(有川)を思い出した。山田詠美は彼女の世界そのまま(笑)。綿矢りさもポーの「黒猫」をベースにしたネコ目線で描いている。川上弘美はゲームの世界を取り入れた現代風。永遠を生きることと生きる意味がテーマ。本編の前に「100万回生きたねこ」の思い出が書かれており、この絵本の影響が強いことを証明している。読んで損なしの一冊。
2019/08/10
風眠
佐野洋子著・絵本『100万回生きたねこ』に捧げたトリビュート・アルバムのよう。これは本なのでアンソロジーと言ったほうが正しいのだろうけど、私はあえて「トリビュート」と呼びたい。100万回生きて、100万回死んだ猫。誰のことも好きにならなかった猫。そして白猫を愛して永遠に生き返らなかった猫。「お前のことなんか嫌いだ」とずーっと睨み続けてる、あの緑の瞳。何もかも見透かしてるみたいな、あの瞳。ここにも、そこにも、あのトラ猫がいる。当たり前のように幅をきかせて、また新しい物語を生きている。いけずな猫、大好きな猫。
2015/09/29
takaC
作家陣の選抜基準はよく分からなかったが作品はなんとなく玉石混淆じゃない?企画は買うけど。
2016/01/12
ナイスネイチャ
絵本「100万回生きたねこ」のトリビュート短編集。どれもちょっと悲しいのは私だけでしょうか?江國さんと角田さんが印象的。また再読したくなる作品ですね。
2015/09/30
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