生還者
生還者 / 感想・レビュー
文庫フリーク@灯れ松明の火
「生きるためには誰もが様々な選択をしている。赦されるもの、赦されないもの。外から判断して責めるのは簡単だろう。だが、果たしてそれは正義だろうか」ミステリーとして、エンターテインメントとして、この小説はこの一文に帰結するよう思える。専門家から見れば瑕疵は有るのだろう。けれど江戸川乱歩賞に毎年応募し、5回最終候補に残りながら落選。9年目にして『闇に香る嘘』で乱歩賞受賞された下村さんの、恐るべき粘り腰。解ったつもりがエピローグで鮮やかにひっくり返される快感。作家としての成長見る意味で『叛徒』飛び越し、本作→続
2016/03/24
takaC
うーむ。日本語ならではの巧みなタイトルだな。しかしメインキャストが「選別した情報だけを漏らす」のは反則じゃないか。しかもそういう対応の警察は批判していた本人がね。もちろん東の二通目の遺書の内容を恵利奈が直志に黙っていたことを言っているのだけど。読者にはヒントを残していたから良しとするのか。
2016/03/15
ダイ@2019.11.2~一時休止
初読み作家さん。雪崩に巻き込まれた遺族が調査していく山岳ミステリー。面白かったんだけど、何でエピローグはその2人?。
2016/02/17
Aya Murakami
下村敦史作品2冊目です。 山岳地帯って過酷な大自然でなおかつ密室のような環境なのですね。心理的にも物理的にも街にいる私たちのはうかがい知れないようなドラマが大自然の密室で繰り広げられていた話でした。こういう話を読むと改めて山岳宗教なんかがうまれた理由がわかる気がします。 生死となり合わせで信頼と不信どちらか選べ…。自分なら悪魔の誘惑に負けて隣人を見殺しにするかもしれません…。
2018/06/21
ナイスネイチャ
面白かった。特に生還者の罪意識、遭難した時の仲間との信頼関係・判断力など味わえない感覚でした。遭難の報道はされますが、その後生還者や遺族の心情は考えた事ももちろんなく、現実こんな悲惨な問題を抱えるんだなと考えさせられました。
2015/12/06
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