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道徳の時間

道徳の時間

道徳の時間

作家
呉勝浩
出版社
講談社
発売日
2015-08-05
ISBN
9784062196673
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道徳の時間 / 感想・レビュー

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starbro

江戸川乱歩賞受賞作はコンスタントに読んでいます。呉勝浩は当然ながら初読です。タイトル、ストーリー展開は面白く一気読みしましたが、文章が荒削りなのと構成が今一なのが今後の課題でしょうか?次回作以降に期待したいと思います。それにしても出版社、主催者の圧力のせいでしょうか?最近受賞作なしの文学賞がないのが気になります。

2015/09/18

風眠

地方都市で起こった連続事件。現場に残された「生物の時間を始めます」「体育の時間を始めます」と書かれたメモ。そして地元の陶芸家の死。そこにも「道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?」という落書きが。さらに13年前の殺人事件。完全黙秘を貫いた犯人は「これは道徳の問題なのです」とだけ語った。現在と過去とのリンク、発想は抜群にいいと思う。しかし、これが受賞に値するかは疑問に思う。無駄に繰り返しが多いのと、登場人物が誰と会話しているのか分からないので、物語に乗れない。選評を読んで、プロの目は節穴ではないと安心した。

2016/05/17

いつでも母さん

本当に悪いのは誰?長かった。それが読了後の一番の感想。途中まで何度も手を止め、読了に3日かかってしまった(まぁ。併読の所為もあるけれど)この着地点はどこに落ち着くの?と、とちょっとだけ苛々してしまった。が、ラストに近づくにつれ父親として、なかなかに息子と良い関係だと思った。が、もう一つの方は犯人は分かってしまうのだが、なんだかなぁだった。『教師が聖職者』だったのはいつ頃までだったのだろう?先生も・親さえも男の醜さを晒し、その犠牲になったかつての少女=自分。その復讐か・・まさしく長い『道徳の時間』だった。

2015/10/08

あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

著者初読みは、デビュー作にして第61回江戸川乱歩賞受賞作。「これは道徳の問題なのです」とのみ語り、あとは完全黙秘を貫いて懲役15年の判決を受ける向晴人。「道徳」とは、法律とは異なり社会が決めた不文律の規範であるだけに、その受け止めは様々。ミステリ要素としての引き付けも十分だけど、ただ、内容を自分で理解できたようなできていないようなで、消化不良気味。うん、きっと理解できてないんだろうな。迫力、臨場感のある描写はもう言うことなし!あとは自分が作者の思いに追い付けなかったことだけが残念でならない。

2021/01/14

スパシーバ@日日是決戦

B (2015年) [2015年 第61回江戸川乱歩賞] 名家の長男(陶芸家)の死。自宅に残されていたメッセージ「道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?」。ドキュメンタリー映画のカメラ担当の仕事を依頼された主人公は、13年前同じ市内の小学校での講演中に男性が殺された事件で、動機や背景につき一切語らず、無期懲役で服役中の男が唯一証言した「これは道徳の問題なのです」との関連。動機云々はとやかく言わない(何でもあり!のスタンスなので)。謎も設定も魅力的で惹き付けられた。

2016/01/02

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