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近いはずの人

近いはずの人

近いはずの人

作家
小野寺史宜
出版社
講談社
発売日
2016-02-17
ISBN
9784062198806
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近いはずの人 / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

いい話なんでしょうけど、なんかこうモヤッとしたモノが残ってしまいました。事故で妻を失った「北野」は失意のまま、日々を過ごしています。何気ないキモチから妻の遺した携帯電話をいじっていると、そこには驚くべき秘密が。正しい、正しくない云々ではなく、夫婦といえども所詮他人なので、知らなくてもいいコトを無理に知る必要はないのかもしれませんね。自分の妻(または夫)の浮気疑惑があがったトキ、自分ならどう振る舞うか。主人公の母が主人公に父の浮気があったかを問われ、受け入れたコトを話します。その場面がとても印象的でした。

2019/03/30

シナモン

図書館本。交通事故により妻を亡くした主人公北野俊英の一年。毎晩ルーティンのように繰り返される缶ビールとカップ麺に突然妻を亡くした夫の孤独、喪失感がよく伝わってきた。きっとそこから立ち直っていく人情物語だと思った。それだけに俊英が妻の意外な別の顔を知るという展開に驚いた。近い人ほどほんとはよく分かってないのかもな。大事な娘、妹を失ったのに妙にドライな高原家の人達には違和感が残る。最も彼らもまた別の顔を持っているのかもしれないが。モヤッとする作品だったけど、ラストは希望が感じられて救われた。

2020/02/27

モルク

妻が友人と行った旅行中に乗っていたタクシーが崖から転落し妻は死んでしまう。友人と一緒だと思っていたのにタクシーに乗っていたのは妻だけ。残された夫は仕事も上の空、ミスも続き酒量だけが増えた。漸く解除した妻の携帯に残された「8」そいつは誰だ?妻には自分の知らない秘密があったのか。夫の葛藤。ひたすら妻の影を追いかけ真実を知ろうとする。知らなかった妻の姿、想い、そして変化…夫は気づかなかったのか。近すぎてわからなかったのか。家族であっても、空気のような存在でも言葉にしなければ伝わらないことがある。

2022/03/25

kotetsupatapata

星★★★☆☆ 事故で急逝した妻の携帯に残された秘密とは・・ 大体予想はつきますが、比較的淡々とストーリーは進み、最後も白黒決着をつける訳でも無く、どちらかと言えば主人公が一歩退く形で物語は終わり。 小説ならば、もっとハラハラする場面も展開するんだろうけど、もし実世界で起きたら、この主人公みたくどこかで自分自身に折り合いをつけるのかな~ なんて事を考えました。 それでも電車内で偶然出会った元同級生と次の一歩を進めて行こうとする俊英に、新たな幸せが訪れる事を願って止みません

2019/11/06

かずー

友達と旅行すると出掛けた妻が乗車していたタクシー事故により亡くなった。残された携帯電話はロックされており、四桁の数字をひたすら入力し解除を試みる。無事解除できるのか、事故当日何があったのか続きが気になる展開。調べていくうちに妻の知らない部分も明らかになる。知らない方がよいこともある。

2021/08/06

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