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恩讐の鎮魂曲

恩讐の鎮魂曲

恩讐の鎮魂曲

作家
中山七里
出版社
講談社
発売日
2016-03-16
ISBN
9784062199674
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恩讐の鎮魂曲 / 感想・レビュー

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遥かなる想い

テーマは「贖罪」であるが、一方では ひどく現代的な「介護」現場の問題をも描く。 罪を贖うこと..その意味を著者は 弁護士御子柴を通して冷淡に描いていく。 かつて幼児を殺した御子柴の確固とした人物造形がよく、ぶれないのがよい。 御子柴の恩師稲見はなぜ介護人を 殺したのか? 介護施設において繰り返される虐待の真実は 読んでいて気持ちよいものではないが.. 確実に進む高齢化を考えると 近い将来の日本の姿 なのかもしれない..そんな印象が強い読後感だった。

2016/07/02

Yunemo

ソナタ⇒ノクターン⇒レクイエム、この流れとともに、御子柴弁護士の心の動きが、変化が読めます。自身としては、当初の悪徳感のままに、人間味を持たせずにこのシリーズの継続を、との願いもあり。実際起こった事件を点として、結びつけて成り立たせる本作品。簡単にいかない介護現場の悲惨さ、これって解決策が見えるの、今の日本の政策において介護を職とする人たちへの救いの手はないの。いつか必ず来る老いと介護、身につまされながら。世間にある生きていくための壁、確執、抗争、進歩、退化、衝撃、安穏、冷静に考えると生き抜くって難しい。

2016/04/17

ウッディ

前作で死体配達人であった過去を知られた御子柴弁護士が担当したのは、少年院時代に人としての道に導いてくれた稲見が起こした殴打殺人事件。目撃者も多く、犯行を自供している恩師の無罪を勝ち取れるのか?冒頭の客船沈没事故がどのようにつながるのか、四面楚歌の中で御子柴がどんな弁護をするのかなど、期待に違わない内容でした。老人ホームという閉鎖された場所での歪な力関係の中で、身を挺した稲見の行動と贖罪に対する潔さに感動。今回、どんでん返しはなかったが、分厚い人間ドラマになっていてシリーズで最も面白かったです。

2019/03/25

冴子

御子柴弁護士シリーズ第3弾。これもまたノンストップの面白さだった。自白もしている恩師稲見をどう救うのか、読む手が止まらなかった。最初の韓国船の事件がどう繋がるのかと思ったら、こうなるのかなぁ、と驚き。前回のラストで旧悪を暴露された御子柴が、やはり自分の力で信用を取り戻す経緯は素晴らしい。

2017/02/06

てぃも

そして今日も泣いたのよ(。´ωก̀๑)御子柴も凄いけど稲見も凄いな、この信念。御子柴といえども稲見の前ではまだまだ赤子なのか…。心、ポキリと折れた御子柴に倫子の手紙が沁みるのよ(。´ωก̀๑)こんなトコで終わってほしくない!もっともっと御子柴を見ていたい‼︎

2017/02/28

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