百人一首がよくわかる
百人一首がよくわかる / 感想・レビュー
れみ
百人一首の歌を分かりやすく現代語訳&解説した本。和歌特有の技巧についてや歌が詠まれた背景や読んだ人の人物像や時代の様子についてすごくためになる部分もあれば小野小町の歌や在原業平の歌を美人とか美男といった部分に関連付けて解説してるところとかつい笑っちゃう表現も色々あった。後半に「平家物語」の登場人物が出てくると崇徳院は井浦新さんで西行は藤木直人さんだなあとか大河ドラマ「平清盛」にもの凄く影響されたイメージを久々に思い出した。気になるところに線を引いたり付箋を貼ったりいつもと違う本の読み方ができて楽しかった。
2017/08/28
しゅてふぁん
橋本氏にかかれば「ちはやぶる」は「ミラクルな」になるのか…確かに神様はミラクルだから間違ってはいないかな。橋本訳のアクが強すぎて解説に素敵なことが書いてあっても霞んでしまったりもしたけれど、二首ずつペアになっていることや和歌の配列から定家の意図したところを読み解く(というより好き勝手に解釈する)のは面白かったし、古典の言葉で詠われた和歌の雅や美しさをより一層強く感じることができたのも良かった。和歌は一見高尚なものに見えるけれど、歌の内容は残念だったりするとっても見栄っ張りなものだなと感じた。
2021/02/17
天の川
そうだったんだ…と驚くことしきり。見開き右ページは和歌とその現代語訳(キチンと五・七・五・七・七で)、左ページは解説。冒頭に「たいした内容でもないのに、昔の言葉にすると深い内容で、美しいイメージがあるように見える…どんなことでも言い方によっては美しくなるし、深くなる」と書かれていたことを、右ページの対訳で納得。そして左ページの解説の面白く、奥深いこと!井上ひさしさんの「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく…」という言葉を思い出した。⇒
2021/01/02
帽子を編みます
読友さんが読んでいた本、図書館にあって良かったです。百人一首の本、右に和歌と現代語訳、左に歌の解釈が載った気軽に読める本です。作者の解釈が面白い、歌の順番、ペアとなる歌、詠み人の立場など、豊富な知識を縦横に駆使してなおかつ軽快な表現です。現代語訳も和歌のリズムを崩さずに上手いなと思います。
2021/03/06
アナーキー靴下
お気に入りの方の感想を見て、古文苦手な私でも楽しめそう、と読んでみて大正解。百人一首を現代語訳併記しつつ解説してくれる本だが、その解説がひたすら面白い。「内容のなさで有名」「美男じゃなけりゃ詠めない歌」「『坊さんが女の立場で詠んだ恋の歌』という、大昔の演歌みたいな」等々、鮮やかな切り口。坂上是則の「朝ぼらけ~」の解説でこの歌の美しさに気付かせてくれた次のページで「ヒラの歌人」などと落としてくる。しかしそうした言葉の裏に、和歌への深い愛と敬意と親しみを感じる。ペアや並び順についても目から鱗で、味わい深い。
2020/12/30
感想・レビューをもっと見る