リボルバー・リリー
リボルバー・リリー / 感想・レビュー
遥かなる想い
2017年このミス国内第6位。 関東大震災後の東京を舞台に 冷徹で骨太の 物語が展開する。家族を惨殺された慎太の 底に潜む怒りのようなものが 読者に伝わり、全編に緊張感がみなぎる。 小曽根百合と慎太の果てしなき戦いと逃亡 ..背後に見え隠れする陸軍の陰謀と 主導権争い..一気に読めるエンターテイメント 小説だった。
2017/01/19
おしゃべりメガネ
久しぶりにかなり手強い作品でした。五百頁弱の大作で、覚悟はしていましたが、想像以上の手強さでした。女性工作員「百合」と謎の少年「慎太」の二人が、とあるコトから千名近くの帝国陸軍に追われる六日間を描いています。バイオレンスモード一貫した描写はなかなかですが、書き込み過ぎていて逆にスピード感を失っている気がしました。こんなに長く書かなくても、もう少しコンパクトにまとめてくれたら、もっと楽しめたのかもしれません。時代背景も大正期のせいか、イマイチピンとこなく、作品全体的にのめりこめなかったのが、非常に残念です。
2019/04/13
サム・ミイラ
日本発のこんな小説を読みたかった!例えるならそう、ジョーカーゲームの世界観に映画グロリアやレオンを融合させたかのような物語。さらにはボーンシリーズまでも。口封じのため大日本帝国陸軍に追われる少年を守り血の道を行く「リボルバー・リリー」こと元特務機関諜報員小曽根百合。とにかく美しくそして強い。命を賭した死闘と知略の連続!魂震える興奮!これは読むべし!
2017/01/12
utinopoti27
舞台は大正末期の東京。帝国陸軍の秘匿資金のカギを握る少年・細見慎太と、幼少期から特務機関の諜報員としての訓練を受けた「リボルバーリリー」こと小曾根百合。二人は陸軍の精鋭部隊から追われる身となり、決死の逃避行を開始する。全編にわたって展開するガンアクション。特に豪雨の中、繰り広げられる凄絶な市街戦は、あの『七人の侍』の名シーンを意識したのか、ひたすら泥臭く、激しく、そして惨い。追って追われて、そして闘う。このシンプルな繰り返しで、ここまで一気読みの作品に仕上げる作者の力量には、ただただ驚かされるばかりだ。
2019/03/23
モルク
500ページ弱。読み終えるのに3日かかったが、すごく好みで息をもつかせぬ面白さ。大正時代関東大震災直後、東京から秩父に越していた中学生慎太は家族を殺され頼った老人国松も殺される。そこに助けに現れたのは元諜報員の百合。ここから凄まじい逃走劇が始まる。なぜ狙われるのか。追うのは陸軍とやくざ。逃げても見つかり銃撃戦。ワンピースハイヒールで闘う百合が格好いい。私も一緒になって逃げ、息を潜め、屋根を渡り下水を走り、撃たれた痛みに耐えながら撃ち返した。後半の怒濤の死闘は興奮する。あー、面白かった!
2022/11/20
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