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竜と流木

竜と流木

竜と流木

作家
篠田節子
出版社
講談社
発売日
2016-05-25
ISBN
9784062200660
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竜と流木 / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

文体にはスピード感があり、エンターテインメント小説として読む分には面白い。物語の舞台はグアムからさらに洋上を隔てた南海の島。テーマは篠田節子さんの得意分野の一つ、環境問題だ。ただし、小説の中核をなすウアブ(この近隣に生息する両生類)そのものがフェイクめいている上に、あまりにも簡単に生態を変容させる(そういうこともあるのかもしれないが)ために、深刻さが欠如するという欠点を克服できない。すなわち本作はどうしてもエンターテインメント小説の域に留まることになる。したがって篠田節子さんの作品系列の中ではやや弱いか。

2018/04/05

starbro

篠田節子は、新作中心に読んでいる作家です。本作は、生態系破壊パンデミック小説でした。天使が悪魔に突然変異してしまうなんてビックリです。実際に起きてももおかしくなく、リアリティがあり興味深い内容ですが、新聞小説(何と我が故郷の新潟日報に連載)だったせいか、枚数を抑えれられたせいか、割とあっさり終了しました。本来は1.5~2倍のボリュームが必要だったのかも知れません。

2016/06/13

あすなろ

ウーパールーパーのような生き物は、幼形成熟の生き物なのだ。これが、変態して成体になることがごく稀にある。しかし、それらはすぐに死ぬか変態する途中で死ぬ。そうした変態が生き残り、どういう成体となるのかをシュミレートしたパニック作品。パニック作品ではあるが、篠田氏らしくいろいろ考えさせられる作品であった。そもそも、上述のような考え方が現実に人間のせいであり得そうということ自体考えてたことがなく、その意味で勉強にもなった。

2016/10/23

まちゃ

美しい島メガロ・タタを襲った謎の生物によるバイオハザードの恐怖。SFテイストの効いたパニック映画を見るようで先が気になって一気読みでした。篠田さんの文章は読み易くて好きです。先進国の人間が善意で持ち込んだ希少生物が原因で地元民が亡くなるのは皮肉ですね。

2016/08/05

ゆみねこ

面白かったです!美しく整備された南洋の島のリゾートホテルで、謎の黒いトカゲのようなものに噛まれた人が。死者も続出する。人間の身勝手な行動が自然界を狂わせてしまうのかも?一読の価値ありです。

2016/07/22

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