掟上今日子の婚姻届
掟上今日子の婚姻届 / 感想・レビュー
starbro
忘却探偵シリーズ第六弾、ここまで全作読んでいます。今回も短編集かと思いきや、隠館厄介メインの長編でした。ワンパターンだとソロソロ飽きちゃうなぁと思っていましたが、掟上今日子の「はじめて」の講演会あり、隠館厄介のモテキあり、掟上今日子の娘あり?、いわゆる事件はなく、シリーズの割には新鮮でした。次作は今夏「掟上今日子の家計簿」が予定されており、当分「掟上今日子」の謎は解明されそうにありません。果たしてどこまでシリーズは続くのでしょうか?
2016/06/27
へくとぱすかる
このシリーズは、単純に見える物事の心理的盲点に気づき、ミステリの驚きを発掘する最良のテキストだ。と、そんなふうに思えてきた。今回も隠館さん登場。「自分がつきあった男性6人すべてが破滅した」と主張する囲井さんを巡って、その真相をさぐるのだが、人間の心の奇妙さを見せつけられた思いがした。1冊読み切っての逆転劇はおもしろすぎる。ところで今日子さんの態度は心からのものか、それともビジネス? そういう含みを持たせるから、続きを読みたくなるんだよね。
2019/12/21
ヘビメタおやじ
少し今日子さんの情報開示があったのが、収穫でした。それ以外は、特に謎解きについては長編を支える内容ではないと思います。厄介が語るパターンは歓迎ですが。やはり短編で最速を発揮してほしいです。
2017/11/04
雪風のねこ@(=´ω`=)
前作に比べて成程と思わせる。人は過去に縋るもので、良い思い出はより良く。悪い思い出はより悪く書き換えるものである。そこいくと今日子さんの、真っ新な一日を全力で生きるってのは、砂が水を吸う様に新しい情報を吸収して、自身の力を素に出す事が出来て、効率が上がるんだろうな。現代人が忘れてしまった生き方なのだろう。囲井との対比としても良く判る。ボディガードの報告で先入観からくるミスを返上した。一方、囲井は揺るぎもしなかった。ま、最も。返上したかったのはお金の奴隷であったからかもしれない(苦笑)
2016/08/15
だんじろー
今回は拍子抜けするほどの地味話。と言うか、これは大金はたいてわざわざ探偵雇うような話か? ある意味、この内容で200頁越えの長編に仕上げるとは、西尾維新恐るべし。個人的には、連作に挟まれたコーヒーブレイクのような存在の作品だった。一休み、一休みっと。
2016/06/16
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