わくわく昆虫記 憧れの虫たち
わくわく昆虫記 憧れの虫たち / 感想・レビュー
kinkin
ツノゼミの研究で知られる丸山宗則氏の本。著者が子供の頃から成長の過程で出会った虫を写真家、山口進氏の写真とともに振り返る。都会育ちのためいつも昆虫と触れ合うことがなかった著者がどのようにして昆虫を見つけることができたのか、その昆虫の生態も併せて紹介されている。モンシロチョウ、ナナホシテントウ、アゲハチョウなどよく見ることの出来る昆虫からタマムシやタガメのように最近ではとてもレアなものまで。四季毎に55種。自分も子供の頃虫探しをよくしたので初めての昆虫を見つけた喜びがよく伝わってきた。
2017/03/08
あじ
幼年期に出会った昆虫との馴れ初めを、スキップらんらんらんで軽やかに語る。丸山さんがお祖母ちゃんにねだった旅行のお土産は昆虫、採集して来てくれたそうだ。タガメやアキアカネは水田に混じる農薬によって数を減らす一方、街灯に集まる習性の昆虫はLED化に胸を撫で下ろしている等(LEDには反応しない)、自然の話を織り混ぜて。昆虫学者である丸山さんにも、苦手な昆虫がいるとのこと。私の宿敵は最後の最後に不意打ちで登場、大絶叫が止まらなかった。写真はこの企画のための撮り下ろし。収録されている昆虫は身近な種が中心です。
2016/11/12
たまきら
丸山先生の本にはずれナシ。特に今回は先生の幼少期の思い出話がたくさんでてきて、楽しかったです。江戸川区ならトンボの保護が結構盛んだな…とか思いつつ、笑ったり「あっわたしも!」と共感したり。でも将来なりたいものはホタル、とは言わなかったなあ、あはは。
2023/11/05
わっぱっぱ
実に好ましい。知識や情報が豊富でわくわくするガイドブックとも、昆虫好きが小躍りするような採集体験を記録した研究日誌とも違う、しみじみとした喜びが詰まっています。丸山氏の思い出に触れながら読者はそれぞれの体験を思い出し重ね合せるでしょう。虫が好き。このシンプルな気持ちを共有できる、そんな本ってありそうでないように思います。写真がまた良いんだなぁ。私たちが向ける熱い視線にはお構いなしの、彼らの世界を垣間見るようで。
2017/09/02
みさどん
筆者のあふれる昆虫愛がたっぷり感じられた。愛にあふれるエッセーだな。虫ってだけでいやという大人は多い。子どもにも虫嫌いが増えている昨今、このように愛でている人がいるってことだけでもホッとする。虫や植物が連鎖してバランスをとっている自然なのだ。頭から虫を毛嫌いしたくない。虫をむやみに殺すのもいやだな。身近な虫でもじっくり見れば驚くような美しさを持っていると、見直すところが多かった。丸山さんありがとう。
2017/02/07
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