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嘘ですけど、なにか?

嘘ですけど、なにか?

嘘ですけど、なにか?

作家
木内一裕
出版社
講談社
発売日
2016-10-05
ISBN
9784062202169
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嘘ですけど、なにか? / 感想・レビュー

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yoshida

警察官僚の待田と、出版社に勤務する亜希の対決するエンタメ作品。スピーディーな展開とクセのある登場人物達、先の読めないストーリーに、コメディを効かせてある作品。映画のパルプ・フィクションを思い出しましたね。亜希の状況で使い分ける嘘と、国家権力を相手にしても怯まない姿が小気味良い。待田の小心さと国家権力の乱用にも亜希はすり抜ける。八郎兵衛の本名が、本当に八郎兵衛で笑う。そして落語を知っていたら、もっと本作を楽しめただろう。内容的にも映像化されそうな作品。気負わず楽しんで読了できました。純粋に面白かったです。

2017/05/21

風眠

誰かを守るために嘘をつく、みたいな泣かせる奴は一人も登場しない。保身の為に嘘を重ね、ひとかけらも罪悪感を持たない奴ばかり。ヒロインはアラサー女性編集者、得意技は「適当な嘘でその場を切り抜ける」こと。そんな彼女が出会ったエリート官僚の男は、自分の事しか考えてないクソ野郎で・・・。テンポの良いストーリー展開、キャラが立った登場人物達、枝葉に分かれた事件が収束に向かっていくスピード感、すっきり爽快な読後。それにしても表紙の女性が写真ではなく、作者によるイラストって・・・思わず「えぇ!?」って声が出てしまった。

2017/02/09

しんたろー

凄く良くできたB級映画を観た感覚に引きづりこまれた!主役を始めとして1シーン限りの脇役に至るまでキャラクターが立っているし、会話と展開も無駄がなくて心地好い。何の感動もないが、そんなことは格別な面白さの前ではどうでも良いことに思えてしまう……木内さんは正にエンタメ小説の手練れだと思わされた。デビュー作『藁の盾』は賛否が別れるが(私は大好き)こういった路線なら万人受けするだろうなぁ。続編を読みたい『キッド』に次ぐ佳作で、シリーズ化して欲しい。「タイトル賞」なるものがあれば、進呈したいくらい気に入った。

2017/06/04

まちゃ

作品のスピード感につられて一気に読了。痛快ドタバタサスペンス。おもしろい。文芸編集者・水嶋亜希が担当作家の悩みを悪びれることなく舌先三寸で丸め込んだり、取調べの刑事をやりこめるさまに唖然、そして痛快でニンマリ。表紙の美女と別タイトルの"J'ai menti. Et alors?"も洒落てます。

2017/03/05

ケンイチミズバ

これはもう早く映画化のための配役を想像して楽しみたい。めちゃめちゃ面白かった!亜希ちゃんの図太さは編集者として日常わがままな作家のおもりやセクハラに耐えて鍛えられたもの。キンタマの小さい勘違いエリート官僚待田の不様なラストは爆笑。環さんは気っ風の良い姉御で徐喜美子さん、社長は泉谷しげる、もしくはリリーさんでサリンジャーは浅野忠信かな。主役の二人が迷うなあ。嘘つき、いや超能力的弁舌で男社会も色恋沙汰も乗り切ってきただけではない、只者ではない頭の回転で亜希は国家権力の罠まで切り抜ける、そう女性を侮るなかれ。

2016/11/11

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