KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

八月は冷たい城 (MYSTERY LAND)

八月は冷たい城 (MYSTERY LAND)

八月は冷たい城 (MYSTERY LAND)

作家
恩田陸
酒井駒子
出版社
講談社
発売日
2016-12-20
ISBN
9784062203456
amazonで購入する

八月は冷たい城 (MYSTERY LAND) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

starbro

「七月に流れる花」に続いて本書を読みました。本書は少年目線での物語。カニバリズム的な要素もあり、ホラー的な色彩が強かった感がします。最初7月と8月どちらを先に読むかを考えましたが、順番通り7月⇒8月で正解でした。両作とも装丁、挿絵が素晴らしくコレクションには最適な作品です。機会があったらミステリーランドの他の作品も読みたいと思います。

2017/01/23

紅はこべ

七月を飛ばして読んだので、いろいろ謎が。死者を見送る役がなぜ子供だけ?配偶者、親兄弟も家族なのに。ちょっとホラー仕立て。恩田さん得意の、凛とした、自分でものを考えることのできる少年たち。恩田さんの主人公にしては、光彦はキャラとしては割と普通だったな。最近の恩田さんはパンデミックに興味があるようね。

2017/02/15

風眠

謎解き。なんてわくわくする言葉でしょう。わたしは今も、解けない謎や解かれるべき謎や、解きたい謎のことを考えています。それは、実は「生きる」ということと同じなんだなと、このごろ分かってきました。/(作者あとがきより)この世界は謎だらけ、本当にそうだと私も思う。大人になってもそれは変わらない。ひとつ、またひとつと、この世の謎に対峙し人は成長してゆく。『七月』が少女目線のふわんとした雰囲気だったのに対し、『八月』は少年目線で物語の現実が語られる。乗り越え、受け継ぎ、この世界の謎に立ち向かい、少年は大人になる。

2017/03/29

いつでも母さん

なるほどね。少女たちと同じ様に少年たちにも悲しい夏はあった。だが、こちらはもっと分からなかった、知らなかった『何か』が明らかになる。愛する者の死と向き合わされることなど誰も望まないのに、ここでは違う・・少しだけ大人になって元の世界に帰っていく子等が哀しい。七月と八月の物語・・恩田さんの真骨頂だろう。絵もマッチして不安感を際立たせていた。

2017/01/20

🐾Yoko Omoto🐾

「七月」のラストで明らかにされた、城に集められる理由や流花の意味、そして"みどりおとこ"の正体。「八月」では、それらを既知とする四人の少年たちが、「おとなが隠しているかもしれない」更なる謎の気配を感じながら真実を探す、冒険要素と直裁的な残酷さがより強い物語になっている。子供が受け入れるには余りにも辛い現実が描かれているが、これからの人生で困難や辛いことに直面することがあっても、真実から目を背けず、それでも生きていくという強い気持ちを持ってほしい、というメッセージを感じられるような素晴らしい作品だった。

2017/02/25

感想・レビューをもっと見る