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戦始末

戦始末

戦始末

作家
矢野隆
出版社
講談社
発売日
2017-01-25
ISBN
9784062203876
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戦始末 / 感想・レビュー

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いつでも母さん

負け戦の殿軍を7話。関ヶ原・・丸に十文字の島津と、どれもなかなか面白く読んだ。読み終わって私の心にふと浮かんだ言葉・・は『男の純情』だった。何故かはわからないが、男の純情嫌いじゃないのだが、このところお目にかかったことがないのが寂しい。

2017/05/18

とん大西

「負け戦」-勝負の世界に必ず訪れる「勝ち」と「負け」。局地戦から大戦まで、数多ある戦国乱世の合戦で「おとしまえ」をつけなければならなかった男たちの短編集。お馴染みの関ヶ原や九州岩屋城落城もあり、なかなか面白かったです。全てが戦場の物語でありながら嫌な血生臭さはなく…狼狽、達観、執着-絶体絶命の男たちの胸に去来する汗臭い情念に魅了されました。一番は、秀吉の金ヶ崎撤退戦。織田家の一将校に過ぎなかった秀吉。粗野でややもすると軽薄。そんな秀吉が男を上げた戦始末。生への執着、未来の扉を開いた悲愴感。良かったです。

2018/03/03

ポチ

殿軍を務め戦の始末を付けた武将達の7話の短編。栄誉、意地、誇り、などがない交ぜになり戦場での臨場感がひしひしと伝わって来る。高橋紹運の孤軍、島津義弘の丸に十文字が特に良かった。

2018/03/11

黒猫

戦国時代の戦の殿軍を任されたものたちの短編集。秀吉の金ヶ崎の退き口、賤ヶ岳の柴田勝政、長篠の戦いの馬場美濃守、岩屋城の高橋紹運がよかった。目の付け所が良い。特にマイナーな高橋紹運を題材としているとは、、、。内容も良かった。高橋紹運の死に際が無駄に死ぬのではなく、息子の立花宗茂のことを思いつつ死ぬなんて、良い父ちゃんだなあ((T_T)) それから、馬場美濃守の死も武田信玄の回想シーンと混じりあってリアリティがあってよかった。石田三成はすいません。興味ないんで流し読みです(笑)全体的に読みやすくオススメ。

2017/04/21

しゃお

負け戦で殿軍をつとめる事になった武将たちの姿を描く短編集。時間軸に沿って秀吉を軸に描かれるのは、死と向き合う時のそれぞれの心情。生きて先を見据えようとする者もいれば、死そのものを望むかのような者。その姿はやはり死というよりはどう生きてきたかを見せてくれるよう。秀吉のコミカルな姿を見せる「禿鼠の股座」から、熱すぎる戦いを見せる高橋紹運の「孤軍」や、関ヶ原での島津義弘の家康の陣中突破を描く「丸に十文字」など、どれも読み応えありました。

2017/03/28

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