義和団の乱 黄砂の籠城・進撃 総集編
義和団の乱 黄砂の籠城・進撃 総集編 / 感想・レビュー
羊山羊
松岡氏の本は中学生で読んだ「へーメラーの千里眼」以来。最初期は軍事サスペンスの「千里眼シリーズ」でならした松岡氏の事を考えると、この著作や歴史小説シリーズは原点回帰の本だと言える。義和団の成立と、2か月の籠城戦までを、義和団側、連合軍側の双方から活写した作品。果てしなくアツい時代小説だった。連合軍の中でも見下されていた日本人が、籠城戦を通してその姿を列強から見直されてゆく。籠城戦が勃発して、紫中佐が本気になってからは、戦闘シーンの苛烈さ、姦計入り乱れるスリリングさも相まって一気読みだった。傑作歴史小説。
2018/05/03
KJ
史実に基づく義和団の乱を、義和団側と連合国側からの視点で描く。そこには、「扶清滅洋」に集まる漢民族としての意地があり、連合国での日本のリーダーシップがある。日本人が世界の列強国に優れた人種であることを示しめした一つの史実。中国もこの団結が、今の強いしたたかな中国のルーツでもある。読みごたえのある本。
2018/10/09
がんもどき
タイトル通りの義和団事件についての小説。やたら日本人を持ち上げる描写が鼻につく。この時期の日本人は中国侵略の片棒を担いでいたのだから、むしろ中国人の張をもっと主人公としてクローズアップするべきじゃなかったかと思うんだが…。この事件の後柴五郎たちが認められたといっても、欧米人の役に立ったからだと考えると、日本人が真に認められるのはもっと後じゃないかと考えさせられる。読後感がなんかすっきりしないな。
2021/04/30
Kaz sato
書店にて表紙に目を奪われ、いわゆるジャケ買いを。松岡さんの本は読んだことがなく、義和団についても予備知識なしで読んだところ興奮しすぎて寝不足になりました。2日間くらい時間を作って読むことをおすすめします。当時の世界情勢、清という国、宗教、日本人とは、、、たくさん考えることを与えてくれます。なのに読みやすくて面白い、すごい本に出会いました。
2018/06/14
ケン
日本人の良い所悪い所が論じられるが、両者は裏表と思える所が存在する。良い所を伸ばすのか、悪い所を改めるかを考えると、良い所を伸ばすべきと感じられた一冊でした。「私たちがこれから過ごす日々は、彼らが生きたいと望んだ日々なのだから。」心に刺さった柴中佐の言葉でした。
2020/08/27
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