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風の万里 黎明の空〈上〉十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)

風の万里 黎明の空〈上〉十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)

風の万里 黎明の空〈上〉十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)

作家
小野不由美
山田章博
出版社
講談社
発売日
1994-08-05
ISBN
9784062551755
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風の万里 黎明の空〈上〉十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート) / 感想・レビュー

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合縁奇縁

慶国に、玉座に就きながらも、王たる己に逡巡し、忸怩たる思いに苦悩する陽子がいた。芳国と才国の二人少女が負うにはあまりある苦難の末に、安らぎと幸せを求めて、それぞれに旅立つ。「十二国記」シリーズ第6弾。陽子が景王となって1年。朝廷は冢宰の靖共ら長年の官吏に牛耳られ、反靖共派の官吏も陽子の味方ではなく、陽子は玉座にありながら官吏の顔色をうかがう自らの姿に苦悩を感じていた。陽子はこの世界の理も国情も知らない自分に憤りを感じ、自ら市井に降りることを決意する。景麒の勧めにより固継という村の里家に逗留し、遠甫と言う

2017/08/03

nabe

人が幸せなのは、恵まれているからではなく、ただその人の心のありようが幸せだから。老いた女王の言葉はなんと胸に響く事か。幸せは内から生み出すものだが、亡国の王女も迷い子の胎果も未だ気付かない。荒まずにはいられない境遇に同情を禁じ得ないが、重いテーマを多重に描く著者の筆力にただただ頭が下がる。景王陽子の葛藤と苦悩も現代日本では到底想像すら出来ない大業のはずなのに、自らを市井に置いて向かい合おうとする姿勢に共感を覚える。彼女は高校すら出ずモラトリアムに浸る時間もないまま殊恩の乱に巻き込まれてゆく。どうなる下巻!

2015/03/26

風里

十二国記再読祭り中。 鈴も祥瓊もイライラするが、振り返ると自分も同じ事をしていることに気付き愕然とした。 多少なりと現実に向き合う努力をしていないとすぐに空想夢想の世界に入ってしまう。 私も楽俊の様な友人が欲しい。

2013/07/27

たいぱぱ

景王となり、見違えるように成長した陽子(ロロノア・ゾロばりの剣客やん!)。王の娘としての豪華な生活から、苦しい生活へと追い落とされた祥瓊。そしてもうひとりの海客・鈴。それぞれの苦しい思いを胸に、3人の女性が相まみえる瞬間に何が起こるのか?王として苦悩する陽子には、遠甫。行動全てがイラつかせてくれる祥瓊には、お馴染みフワフワ楽俊。まだ他人の心の内がわからない鈴には、清秀。それぞれの心の内を3人の男たちがどう変えるのかも楽しみです。

2019/10/03

ケロリーヌ@ベルばら同盟

【ひとり十二国記まつり】重責、焦燥、郷愁、孤独、悲痛、怨嗟…。少女たちに次々と降りかかる過酷な試練に、なんて惨い、可哀想にと、感傷に浸っていた読者は突然平手打ちを受け刮目する。幼くも利発な少年の言葉に。見返りを求めない心優しい半獣の振る舞いに。己の不幸をあげつらい憐れみを求める虫の良さ、己の幸福が何によって支えられているか、齎される恩恵に伴う責任に思い至らぬ傲慢。それは誰の心にも潜むものだ。生命の危機に晒されながら彷徨する少女たちに、一国という途方もなく重い責を負い、前途を模索する若き女王に、自分を重ねる

2019/10/06

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