死因不明社会―Aiが拓く新しい医療 (ブルーバックス)
死因不明社会―Aiが拓く新しい医療 (ブルーバックス) / 感想・レビュー
saga
【再読】死亡時画像診断Aiを普及させようとする著者の思いがひしひしと伝わる。出身校で勤務地でもあった千葉大医学部付属病院に日本で初めてAiセンターが創設されたのも、著者とAiを理解する方々の努力の賜物だろう。しかし、2023年の読了時点でAiに対する国の費用負担はモデル事業だけのようだ。Aiを施行することによって医療事故・医療過誤が明らかになった時に、大野病院事件のように医師が悪者に仕立て上げられないよう、しっかり守る制度を望みたい。
2023/07/09
zero1
無知は罪。そして「屍は生ける師なり」。日本での解剖率はたった2%しかない。死亡診断書もいい加減に書かれている。厚労省は基本的に死者には予算を組まない。そのため虐待や保険金殺人すら見抜けないでいる。日本はまさに犯罪天国だ。「バチスタ」シリーズの作者で医師でもある著者が問題点を鋭く指摘。Ai(死亡時医学検索)を用いて解剖率の低さを補う提言をまとめた一冊。これはCTやMRIを死者に用いるというもの。基礎医学に必要で医療過誤の解明にも使える。以前あった相撲部屋での集団暴行死事件も、Aiがあればもっと前に見抜けた。
2018/11/12
おさむ
こちらのA.i.は人工知能ではなく、オートプシー・イメージング(死後画像診断)。チームバチスタシリーズの海堂さんが提唱する死因判断手法のひとつです。日本の解剖率はわずか2%と低迷するなかで、ITを活用した方法としても説得力があります。解剖にも種類があったり、根拠法が違ったりと、多死社会となったはずの日本の「死」に対する向き合い方が歪んでいることを鋭く指摘しています。本作は8年前の出版ですが、どこまでA.i.が普及しているのかが気になります。
2015/10/08
スケキヨ
海堂さんといえばAiを教えてくれた方、ですが、こんなに詳しく知れるとは思いませんでした。今までの物語りではAiは凄い。でもじゃあなんで普及しないのか、とまではページと物語の流れの都合上(たぶんです)語られませんでしたがこれはその先をしっかり描いてくれています。イノセントに通じる所があるそうなのでイノセントを読む時にきっとまた読むかと。
2011/04/07
kaizen@名古屋de朝活読書会
#感想歌 死亡時の画像診断(Ai: Autopsy Imaging)解剖の前に登録AI(artificial Inteligence)判定
2017/09/30
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