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未完のレーニン 〈力〉の思想を読む (講談社選書メチエ 387)

未完のレーニン 〈力〉の思想を読む (講談社選書メチエ 387)

未完のレーニン 〈力〉の思想を読む (講談社選書メチエ 387)

作家
白井聡
出版社
講談社
発売日
2007-05-11
ISBN
9784062583879
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未完のレーニン 〈力〉の思想を読む (講談社選書メチエ 387) / 感想・レビュー

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なっぢ@断捨離実行中

90年代以降の現代思想はジジェク、ムフ、ネグリなどマルクスの読み直しないし左翼の立て直しが課題となっているが、未だに消費社会論と反共めいた政治主義が跋扈する思想ムラの惨状にあってレーニンのアクチュアリティを素で訴える野心的試論。

2017/10/30

さえきかずひこ

第2部は蛇足。レーニンの一元論的な言説のあり方は、とてもヘーゲル的だ。わりと最近に『精神現象学』を通読したので、あの本における精神を革命に置き換えたらどうなるかな、と思いついたり。それにしても、国家って何だろう、階級って本当にあるの、革命ってムリじゃないかな、などと読んでいて様々な疑問を感じさせてくれる啓発的な一冊です。ぼくはそもそも123ページで図示される国家と階級対立の定義に納得できていないので、エンゲルス『家族・私有財産・国家の起源』を読むべきかもしれない。

2017/06/13

嘉月堂

そうですか「何をなすべきか?」の外部注入論ってそんなに評判悪かったんですか。上から目線だからですかね。「国家と革命」については、本書の解説を読んでよく理解できたきがします。ありがとうございました。できれば具体的な事象と関連付けて論じてもらえると抽象的な思考が苦手な私には分かり易かったと思います。他のボルシェビキはこのような深遠な内容を理解していたんでしょうか?理解していなかっただろうよな。社会主義国を標榜する国っで必ず独裁者がひどいことをするのは、この理解不足のためなのか?

2014/07/26

amanon

全てを理解できたわけではないが、荒削りであるのと同時に非常に刺激的でスリリングなテキストだという印象を受けた。また一方で、著者自身軽く触れているが、今日においてレーニンについて論ずることにどういう意味があるのか?ということが気になった。折しも本書が出て十年弱の間に、ますます労働者同士が分断され、格差社会が拡がりつつある昨今であるだけにその思いはいっそう募る。それはともかくとして、個人的にはレーニンとフロイトの思想の意外な類似性を論じた第三章が特に興味深く読めた。後、アルチュセールへの言及も興味深かった。

2015/05/02

Mealla0v0

明言こそされていないが、本書は、著者が相当程度影響を受けいてるであろう現代思想からのレーニン解釈。その意味で異端。だが、非常に刺激的。フロイトを用いてレーニンを読解する発想力は驚くべきだが、説得的である。両者は「外部」を求める思考であり、それは強迫的にやってくるものだと言うのだ。そして、革命を必然性から切り離し、現実性へと惹きつけること。未來を、いま・ここに手繰り寄せることでこそ、革命は為し得る。こうした革命観は非常に共感できるものであった。

2018/05/28

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