東周英雄伝 1 (講談社漫画文庫 ち 1-1)
東周英雄伝 1 (講談社漫画文庫 ち 1-1) / 感想・レビュー
キジネコ
孔子さんは生きてた現世にいれられる事を諦めて後世に理想を遺す、てシフトチェンジ。身近に輝く箴言の数々はしみじみと胸にきますが、現世を見渡すまでもなく時代も怠け者のアタクシも理想に程遠く、何やら後ろめたく居心地が悪い。人類は、どれほどの後世を重ねたら孔子さんに追いつくんやろか?と何時も思うバチアタリです。8人の英雄、美しい絵、史に起立する偉人たちを生かし、そして殺した価値の相貌を垣間見たいと、心が欲する瞬間があります。その為の鄭問の英雄伝3巻は、いつでも手に触れる場所にあってぐうたらオヤジに悔悟を囁きます。
2015/05/26
ホークムーンmk2
亡くなった鄭問氏の傑作。この作品を読むと古代中国の偉人達の足跡がいかに素晴らしいものかがわかる。最近は、その隣人の膨張傾向もあってあまりいいイメージを持てないが、日本は彼の国を手本として独自の文化を花開かせたのはまぎれもない事実。もっと手を取り合って互いに切磋琢磨しながらアジアをリードしていける良好な関係を築けないものだろうか?この巻は、嬴政(始皇帝)、「顰に習う」の西施、張儀、信陵君が登場。
2018/01/14
白義
凄惨な爽快感というものを感じた。史記のエピソードを元にした短編劇画集で、強烈だが繊細な水墨画風タッチが登場人物たちの大きさ、情念の強烈さを叩き付けているようで、読み慣れない画風なのに一気に読めた。秦の穆公なんてとてつもない。中国史の懐の深さ、スケールの巨大さをよく実感できる漫画だと思う。孔子も勇猛なエピソードがあるんだよなあ、と実感。文庫で三巻とボリュームが手頃だし史記の入門にもいい。横山史記とはまた違う魅力があると思う
2012/11/10
rosetta
チャイナの春秋戦国時代の人物を扱った25年くらい前の漫画。チャットで三國志ファンと会話していて暫くぶりに読みたくなって引っ張り出した。なんだか今回はストーリーにはあんまり感心しなかった。あんなに熱心に人に薦めたのにこれじゃあ詰まらないと言われるんじゃないかと心配になるほどに。それとも2巻3巻になるほど面白かったんだっけかな?しかし相変わらず絵の美しさには溜め息が出るほど。特に西施の一枚絵は鳥肌もの。
2017/11/17
貴人
水墨画のようなタッチで中国絵巻を描く凄い作品だが、僅か3巻で終わってしまったのが残念。今巻では孔子、始皇帝などの有名な人物から、西施のようなあまり有名ではない人物まで生き生きと描かれている。特に論語で知られているが、一人の人物としてあまり実感が得られなかった孔子の物語が印象的。自分の道が何故入れられないのかを弟子たちに聞いてまわる所がハイライトだろう。
2014/12/15
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