天上の虹(2) (講談社漫画文庫 さ 5-11)
天上の虹(2) (講談社漫画文庫 さ 5-11) / 感想・レビュー
そら
両親が同じ兄と妹で愛し合う。異母きょうだいで愛し合う。いとこ同士で結婚。姉妹そろって叔父さんに嫁ぐ。一夫多妻。昔の皇族ってなんて窮屈な世界なんだろうか、、(--;)。愛憎劇がややこしいわ~💦相関図書きたい(笑)。中臣鎌足の息子が藤原不比等、そうだったんだ。大友皇子は天智天皇の息子だけど、母親が皇族でなかったので、本来なら天皇にはなれない。なんとなく哀れなイメージがあるけど、性格悪く描かれてるのが残念。。
2020/12/03
椿
叔父姪や異腹兄妹などの近親婚が多いので、系図も複雑で分かりにくい。姉がいることで、自分は永遠に二番めの妻だということに衝撃を受ける讃良。頑張っても、女と見てもらえずに戦友と言われてしまう。賢い人なんだよね。姉の死で名実ともに第一妃になったけど、夫には沢山の妻がいるので嫉妬は止まらない。苦しいなぁ。
2016/02/29
荒野の狼
里中満智子による奈良時代前後の漫画は三作あり、本作は時代的には最初のもの。私は時代的には最も新しい「女帝の手記」から読み、その前の時代の「長屋王残照記」を次に読んで本作を最後に手に取った。本作が他二作より優れているのは、登場人物が語る恋愛思想・人生哲学の数々のセリフである。他二作では、得られる歴史知識による満足感(歴史漫画あるいは学習漫画の読後感のような)はあるのだが、本作はそれにとどまらず、歴史を全く抜きにしても恋愛・人生哲学の書としても高いレベルの作品となっている。
2021/07/04
毒兎真暗ミサ【副長】
大海人から最愛の妻である額田女王を奪った中大兄。同じく大海人の妻である讃良は額田からの「歴史をつくるのは女」間人皇女からは「貴女は夢を惹きつける」とのそれぞれの確信を受け、政治学への情熱を抱く。全ては夫、大海人のためであるが讃良の才能にいち早く気づく高市皇子、柿本人麻呂の年下勢が愛おしい。百済との政治背景と同時進行の三角関係。その流転にも係わらず、愛媛に向う「熟田津に〜」から始まる額田女王の歌の潔さよ。巻末、天智天皇の誕生に孤独の闇が付き纏い、その波乱ゆえに女の情が産まれる事に、彼女はまだ気づいていない。
2022/07/29
あきぽん
1巻目より裸の絵が多いような(笑)。でも、読み応えはずっしりでした。利発な讃良の産んだ草壁はひ弱で、おとなしい大田の産んだ大津は元気が良いという皮肉は、史実ベースの物語ならではのリアルさ。間人皇女の存在は、今回この作品を読んで初めて知りました。
2015/08/20
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