長崎オランダ村 (講談社文庫 む 3-20)
長崎オランダ村 (講談社文庫 む 3-20) / 感想・レビュー
匠
村上氏の長崎を舞台にした自伝的小説『69』から大人になった彼らの再会、のような感じで始まるが、話の内容はまったく別ながらとても面白かった。時は長崎ハウステンボスが建設中の頃。中心となるのはイベント会社の社長になっている後輩ナカムラと作家になったケンさんの会話。長崎ならではの料理を豪勢に次々たいらげながら話すケンさんの言葉はどれも深くて、納得させられてしまう。中でも特に「自分と向き合うということ」についての話はすごく共感できた。ちなみにプロヴァンスにしかないと語られる白ワイン「ブラン・デ・ブラン」(続く⇒)
2014/09/18
ehirano1
村上さん、たくさん食べますね(笑)。
2014/11/03
かんらんしゃ🎡
★10カ国以上のパフォーマーを集めてのイベントは文化・言葉の違いがあっててんやわんやである。パンドラの箱を開けて、おもちゃ箱をひっくり返して、出てきた蜂の巣を突ついたようなカオス状態だ。仕掛け人は『69』にも出てた後輩ナカムラ君。ケンこと村上龍と酒を飲みながら話す設定である。カオス状態はとても面白いが後日談なので読んでいても臨場感は失われている。★それにしても村上氏の酒はタチが悪い。理屈っぽくて独善的で疲れる。一緒に飲むのは嫌だなあ。ナカムラ君はよく耐えたね。
2016/09/03
阿呆った(旧・ことうら)
90年代に書かれた村上龍作品◆(今は亡き)長崎のオランダ村でのパフォーマンスを依頼された、世界各国のパフォーマーたちについて、主人公たちが長崎の特産品を食べながら語っているストーリー。◆この方はどうも、論理的にねちっこい。女流作家には書けないだろうなと思う。今回は会話文にそれが如実に表れていた。まあ、それが面白いんですけどね。
2016/08/06
速読おやじ
村上龍の自伝的小説69に出てくる、通称ウンコのナカムラさんから聞いた長崎オランダ村のワールドフェスティバルの話。僕が長崎の高校に入学したその年に開業したオランダ村、結局一度も行かずに、その近くにできたハウステンボスも一度しか訪れていない。高校の3年間あんなに近くに住んでいたのに。さて長崎弁のセリフが個人的には心地よい。矢崎(これも龍さんのことだが)さんの言葉も軽かったり重かったり、ちょうどよいバランスか。エッセイ的な小説。かつてのオランダ村はずっと前に閉園してたのね。。
2020/07/17
感想・レビューをもっと見る