ハポン追跡 (講談社文庫 お 47-8)
ハポン追跡 (講談社文庫 お 47-8) / 感想・レビュー
背番号10@せばてん。
1995年11月4日読了。岡坂神策シリーズ第4弾。何ゆえか、角川文庫版のタイトルは『緑の家の女』。タイトル、変えすぎ…。(2019年1月11日入力)
1995/11/04
夢の中で枕濡らし
この本の題名が「ハポン追跡」なんて絶妙に胸が踊らない言葉の組み合わせじゃなかったらもう少し多くのハポン(日本の意らしい)が手に取り本棚に入れ腕を組んで「ハポン…」となったかもしれない登場人物据え置き短編。だがじゃあどんな題名がいいのよ?と言われても下を向いて「夏のハポン、交番で涼む」と小声で言うくらいしかなく、この本に出てくる激渋しか勝たん主人公ハポンとは大違いである。描写として作者の好み・趣味を散りばめてくる場面がある。あと今では考えられない風な飲酒運転をするシーンがあった。この時創作への尊重があった。
2021/07/20
グラスホッパー
岡坂神策が主人公の短編集。ひねりの効いた内容、スペインの風味。【再読】
2019/03/01
あや
短編集。展開が二転三転する話が多くて楽しめました。表題作は説明が多すぎてなかなかとっつきにくかったけどそれ以外は面白かったです。
2013/08/31
Susumu Kobayashi
調査員岡坂神策を主人公とする短篇5編を収録。読む順番が逆になってしまったが『カプグラの悪夢』の前の作品。「緑の家の女」は往年の俳優エロール・フリンがらみの作品で、映画ファンである作者の趣味が出ている。「消えた頭文字」ではダイイング・メッセージを扱っている。表題作はスペインにハポン姓(ハポンはジャパンのスペイン読み)を名乗る人間が多数住んでいる町があり、支倉常長の使節団との関係を題材にした作品で、岡坂が神田神保町の古書街で資料を収集するなど、著者の特性がよく表れており、面白さも随一だった。
2018/11/05
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