くじらの降る森 (講談社文庫 う 34-1)
くじらの降る森 (講談社文庫 う 34-1) / 感想・レビュー
ピップ
くじらな話。ハードボイルドのような村上春樹のような感じの小説。なんかバランスがいい小説で、主人公もおせっかいではなく無気力でもなく、変な奴もいるけどなんとなく腑に落ちるというか。夢中になる本ではないけど、途中でやめられずずっと読んでました。M.Mが良い感じでした。
2022/02/16
舟江
まだ戸籍が手書きの時代であった50年ほど前、父親が戸籍を移動してどこにあるのか分からない、という人がいたことを思い出した。 また、小説中に「誰もが、ゴミと、そうでないものの区別がくべつがつかなくなっちゃったんだ」と言わせているが、我々は危うい世界の上に生きているのだということを実感した。
2017/03/07
スナイデル
4.5
2024/11/10
TANGO
現実的なファンタジー、とでもいうのか。好きな一文がたくさんある本。独り独りが、すれ違ったり、ぶつかったりしながら、生きている。くじらや白い猿や犬も。
2013/06/13
kinshirinshi
てんとう虫の形の別荘、名前のない森の青年、くじらの絵、アルビノの猿。いろいろと心を惹かれる設定だが、帯の「心を癒す現代の神話世界」というのはちょっと違うと思う。もっとドライで、もっとハードに、孤独や喪失を感じさせる物語だった。
2019/10/19
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