日本史七つの謎 (講談社文庫 ま 1-49)
日本史七つの謎 (講談社文庫 ま 1-49) / 感想・レビュー
ヴェルナーの日記
本のタイトルどおりに日本史の7つの謎のテーマを18人の論陣たちが、それぞれ3人による対談形式で語り合った内容。こう言っては、他の論陣方に失礼だけれども、やはり松本清張氏が取り扱った『大化の改新は本当にあったのか』の内容が他を圧倒している。清張の豊富な知識量や着眼点、それに対する資料への解析力は、すでに作家というレベルを超えて専門家の域に十分に達している。これ程のレベルの内容を冒頭に読まされては、後に続く6つの謎のテーマ対談が霞んでしまったと、いうのが正直な感想である。流石は松本清張先生といったところか。
2016/04/11
カザリ
永井路子のあたり、美貌の女帝を読みたくなってきた。相変わらず藤原氏って陰謀家でかっこいいな、と。織豊政権~徳川の下りも面白い。とくに目新しい見解はなかったのは、古いせいかな。。永井の全集、やっぱり買おうかなと数年ぶりになやむ。。あと吉野ヶ里遺跡いきたすぎる。
2014/06/15
半木 糺
テーマ設定が非常に面白い。「日本の文学はなぜ短詩形文学が中心なのか」「なぜ武家政権は天皇を打倒しなかったのか」の二点が特に興味深かった。中学生の時に読んだが、現在でも私の研究上の問題意識に繋がっている。読み手に考えるべき何かを喚起させる良い書物である。
2000/04/19
meg
対談や鼎談というのは、話し言葉なので読みやすいし、一冊でいろんな人の思想が知れて二度三度おいしいので好きだ。それがこの本はなんと鼎談×7章=21人なので非常にお得。 また、いろいろなジャンルの人が参加しているので、「学者の話はカタくてつまらない。作家の話はどこまで本当かわからない」という問題が、うまく中和されているのも魅力。 古い本なので、つっこみどころもないわけでなないけれど、読めば日本史への興味が喚起され、「日本」とはなんだろうと考えてしまう一冊です。
2013/08/01
kochanosuke
七つの謎 × 鼎談、著者21人の色んな歴史の見方が楽しめた。七つの謎は「武家政権はなぜ天皇を立て続けたのか」「高度成長はなぜ可能だったのか」「短詩形文学はなぜ日本文学の中心なのか」といったもの。テーマの絞りのわりにはページ数がしっかりあって面白かった。
2013/04/24
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