眠らない瞳 (講談社文庫 た 65-3)
眠らない瞳 (講談社文庫 た 65-3) / 感想・レビュー
さんつきくん
30年以上前に出版された、どこか懐かしい描写で書かれた小説。魅力的な少女・耳子。シングルマザーの清見。そして偶然、出会ってしまった菜穂子。耳子は特別な子ではなく、普通の子だ。清見による育児放棄や幼児虐待。菜穂子は耳子に惹かれつつも、どうしようもできないでいた。菜穂子には彼氏がいる、そして妊娠。菜穂子自身も子供に手をあげるのではと不安になる。感情輸入はできないが、なぜか続きが気になる。今だったら、児童相談所行きの案件だが、この小説には出てかなかった。そういう時代だったのだろうか。
2024/04/07
オーキドさん
耳子という変な名前の女の子、 ふとしたきっかけで知り合う、 母親から虐待を受けて痣だらけ。 ただ、その瞳に宿る生命力に何故か引かれる女、 身ごもった子を産まずにその子に引かれる。 自分が生んだら、耳子の母親のように虐待をしてしまうのが分かる。 とっても変なストーリーです。 普通に働いて、恋愛して、子供が出来て、、、 が、変わった子供一人と出会い 入れ込んでいく様、理解も共感もできない。 でも、どうなるのだろうと 読まずにはいられない。 でも、読んだ後に何も残っていない。 でも、何か清々しいのは何故?
2018/05/13
nabeko
再読。主人公がアル中の母親に折檻されている子供と出会い、その子を引き取り育てたいと望むようになり…と書くと、いかにもな物語を想像しますがこの話は趣きが違った。まず耳子が一般的な可愛い子供と言い難い。耳子の野性的な魅力に主人公は惹かれ庇護欲より憧れを抱くのが面白かった。耳子との関わりと並行し主人公と恋人サトシの話が進むのですが、サトシは主人公の決断を許した上でそのまま付き合うなんて人間できすぎな気がした。主人公の上司の「絡まり始めた糸ならいっそ滅茶苦茶にしてみるのもいいんじゃないか?」というセリフがよかった
2013/01/20
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