帰ってきた空飛び猫 (講談社文庫 む 6-16)
帰ってきた空飛び猫 (講談社文庫 む 6-16) / 感想・レビュー
ちびbookworm
★4.第2作目。前作より満足。農場でやさしい「2本の手」たちに世話してもらう4匹の猫たち。やがて、母にもう一度会いたくなり、ジェームズとハリエットは、再び、故郷である都会へ旅たちます。都会の廃墟と化したアパートでは、1匹の黒い子猫がいてー◆前作より冒険度が高い続編。小さな子供の頃に読めば、きっともっとワクワクするはず。猫好きは物語にスーッと入っていけるでしょう。親子の読み聞かせにおすすめ。
2022/06/02
ケイ
自分のすんでいた街に帰ってお母さんと会おうとすると、古い街は壊され、再開発の途中。そこで、小さい羽の生えた妹に会う二人。お母さんが優しくも人間とは違う突き放し方と言うか、自立のさせ方をするのだなとしみじみ思う。
2015/05/31
ぶち
平和な森の納屋で暮らし始めた四兄弟。お母さんのことが気になって、兄弟の内の2人がお母さんの住む都会へと飛び立っていきます。「私のホンノウ(本能)がそう教えるのよ」 「私たちはキソウホンノウ(帰巣本能)に従わなくてはいけないの。だってそのおかげで、私たちは自分が生まれた場所に真っ直ぐに戻っていけるんですもの!」いいなぁ、この自分を信じる心。お母さんのもとに無事に辿りつけるのですが、そこで出会った妹の黒猫も翼を持っていたのでした。幼い妹を思いやり、不安を取り除いてあげる2人の姿に感動です。
2019/01/04
ヴェネツィア
小さな黒猫のジェーンが可愛い。やはり、より小さくて可憐なものに魅かれるのだろうか。訳注を読むと、この本に寄せる村上春樹の想いが伝わってくる。また、「あとがき」は、ファンタジー小論にもなっているのだが、「ファンタジーというものはとても個人的なものなのです。それはあなた一人に向かって開いたり閉じたりする窓なのです」という村上春樹の定義と呼び掛けは、おそらく原作者のル=グインも「その通り!」と言うのではないだろうか。なお、アメリカン・テイストなシンドラーの絵は、ここでもますます快調。
2012/06/15
さつき
『空飛び猫』の続編。農場での暮らしにすっかり慣れてくるとまた冒険したくなるのかな。きょうだい4匹のうちハリエットとジェームズはお母さんに会いに街へ帰ろうとします。やっとたどり着いた故郷はすっかり様変わりしていましたが、新たな出会い待っていました。ドキドキワクワク楽しい作品です。
2023/02/22
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