蔦燃 (講談社文庫 た 54-4)
蔦燃 (講談社文庫 た 54-4) / 感想・レビュー
ミカママ
ドロドロの恋愛(不倫だったかも?)を読みたい、と言ったら読友さんが薦めてくれました。う〜ん、ドロドロ笑 なんたってタイトルがいい!蔦ですよ蔦、あのぐるぐる絡まっちゃう、それが「燃え」ちゃう。まず言えるのは、高樹さん、これ絶対不倫(というか同時にふたりの男性との恋愛)経験あるでしょ?ってずーっと思いながら読んでました。同じ女として恋愛における「あるある」描写にたくさん付箋をつけながら読んだけど、どこにつけたかは門外不出(笑)。教えてくださったyさん、ありがとう。堪能しました〜(^_−)−☆
2015/08/13
おしゃべりメガネ
今から30年前の1994年作品で、『島清恋愛文学賞』の記念すべき初代受賞作です。話自体はある意味単純で、主人公「真砂子」と彼女の夫「光司」の異母弟「末次郎」とのエロス漂う恋愛物語です。高樹さん作品は何作か読んでますが、性描写をさらりと書き綴り、気づかぬうちにまあまあな性描写になってるなとなり、術中にハマってしまいます。ボリューム自体は200頁ちょっとと少なめなので、食傷気味になる前にさらっと読了できます。恋は盲目どころではない二人の危うい関係が終始ヒリヒリしていて、ついついのめり込んで読んでいました。
2023/11/21
じいじ
「透光の樹」に次いで2冊目。正直感想が書きづらい作品だ。弁護士の妻として何不自由ない真砂子。夫は優しい・・しかし夫の異母弟・末次郎と不倫の恋に。何とも理解しにくい。拒否をしながら、執拗に迫る末次郎に徐々に惹かれていく過程が見所だ。「僕はあなたを人生の脇道に強引に連れて行きます・・」の殺し文句は少々キザだろう。女の性への欲望、心情をとことん追求した女性作家でしか描けない官能的小説である。高樹さんの性愛描写は、小池真理子よりも直截的であるが嫌らしさがなく官能的である。夫の心情描写が薄い不満はあるが満足な一冊。
2015/08/29
けいこ
ある日突然夫の異母弟が現れ、はじめは警戒していたもののいつの間にか、、という、ドロドロな不倫の話。一瞬小池真理子さんかと思った程、落ち着いた綺麗な文章だが、性愛描写はより官能的。それでもどこか上品でいやらしさは無い。純粋なのか、したたかなのか、どの辺がとは言わないけれど、ああ、わかるなぁと思う女心。あとから振り返るとあの嵐の様な出来事はなんだったんだろう。でもそれが恋愛。それにしても、あれだけ激しい時間を過ごしたのに、ラストがあまりにも現実的な家族像で若干興醒め。それでも十分な余韻が残り、楽しめました。
2022/08/19
のり
んー、期待してたほどではなかったかも。主人公に感情移入できず…簡単に流されすぎでは?義父も夫も義弟も、みんな東北の色白の柔肌の女が好き…血は争えないねぇ。女の好みがここまで似通っているとは。そして主人公も少しアブノーマルな性への関心があったのね。義弟の不幸な生い立ちには同情したけれども。
2022/09/02
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