ミステリーズ《完全版》 (講談社文庫)
ミステリーズ《完全版》 (講談社文庫) / 感想・レビュー
セウテス
1995年度「このミス」第1位作品。山口氏ならではの、ミステリへの挑戦や実験の様な短編集で、このミスではあるものの本格作品ではない。笑いと恐怖を成立させようとした作品、相反するものを並べて奇妙な味をだそうとした作品。また、いったいどれだけどんでん返しが出来るのか、に挑戦した作品など色々。この「解決ドミノ倒し」は、犯人を推理するから次のどんでん返しはどの様に起こるのかと、のめり込まされた作品。10やそこらのひっくり返しではありません、半分呆れてしまう位ではあるが愉しくて仕方がない。正にミステリはアイデア。
2018/06/23
Bugsy Malone
読了後、ニヤリとしてしまう短編5編を収めた前半のDISK-1、ロアルド・ダールやヒッチコック劇場の趣のある5編を収めた後半のDISK-2、計10編の様々な趣向で楽しませてくれる傑作短編集。どれも面白かったけれども、DISK-1収録の「音のかたち」の「音」という感覚の怖さ、「解決ドミノ倒し」の名作映画「名探偵登場」を観ている様な子気味よさ、DISK-2収録の「蒐集の鬼」の切迫感、「不在のお茶会」に込められた意図は特に良かった。これは次の「マニアックス」も読まなければ!
2019/12/25
ダイ@2019.11.2~一時休止
Mその1。短編集。解決ドミノ倒しなんかがイイ。やや難解なものが多いので読む人を選ぶような気がする。
2013/11/05
とくけんちょ
また素晴らしい作家に出会ってしまった。本作は短編集。ともすれば、奇妙な物語とも感じる作品集ではあるが、必ず好みの作品に出会えるはず。作品の順番もよく練られている。私は、あなたが目撃者ですがめちゃくちゃ面白かった。久しぶりに一気読みしたなぁ。
2021/10/05
森オサム
1995年度「このミス」第1位。それぞれ趣向は異なるが、皮肉の効いたブラックジョークが面白かった。そう言う意味では最後の2編は私には難しく、良く分からなかった。気に入ったのは「蒐集の鬼」。見つけた時が即、買い時なのである。正にその通り!。いやー、自分を見てる様で応援しましたねぇ、なので最後は…(涙)。本格推理では無く、広義のミステリーの、しかも結構マニアックな作風かと思います。本作が楽しめれば、ミステリーファン上級者認定試験合格、ハイセンスを名乗って良し!。
2020/04/30
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