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新地橋 (講談社文庫 き 26-5)

新地橋 (講談社文庫 き 26-5)

新地橋 (講談社文庫 き 26-5)

作家
北原亞以子
出版社
講談社
発売日
1998-09-14
ISBN
9784062638821
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新地橋 (講談社文庫 き 26-5) / 感想・レビュー

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ぶんこ

笑兵衛とお捨夫婦のシリーズ3作目との事ですが、初めて読みました。 面白かったです。 お捨さんの笑い声とふくよかな体つきがほほえましい。 いつもは大きな声、音を出す人が苦手で、物語の中でも苦手なので、最初のうちはお捨さんの笑い声、これがなければ・・と思っていました。 それが話が進むうちに、この笑い声が周囲の人々にとって救いになっているのだろうと気付きました。 見返りを求めない、相手がどんなに僻みっぽい人、愚痴っぽい人、困った時だけ現れる人でも、差別しないで手を差し伸べるご夫婦に、ひきつけられました。

2015/05/15

tengen

木戸番小屋3☆彡喧嘩三昧の政吉はいっぱしの狂歌師になるのだが。☆妻子のある男と腐れ縁のお若は将来に不安と孤独を感じるのであった。☆島流しになった男を思い続けるおひでだが。☆信じた者に裏切られた左官の惣七は文無しで中島町に辿り着いた。☆苦労してようやく商売を始めたおしんとおみね姉妹の前にいかがわしい色男が現れた。☆取っつきにくい頑固じじいの浜吉が酔って大怪我をするが身内が解らない。☆優しい豊松の父は正義の武士だった?☆器用な藤松と不器用な伊与吉の人生。☆彡新地橋/うまい酒/深川育ち/鬼の霍乱/親思い/十八年

2019/08/20

ドナルド@灯れ松明の火

初北原亜以子さん。深川の木戸番小屋の人の好い中年夫婦を巡る人情味あふるる短編集。お捨の性格が良い。いかにもありそうな癖のある近所の住人たちのエピソードがうまく描かれている。意外にハッピーエンドが少なく厳しい江戸の庶民の生活がリアルに描かれていた。気に入ったのでこのシリーズを読んでみよう。

2013/08/29

Kira

図書館本。シリーズを順不同に読んでいる。六話収録のこの巻では、お捨も笑兵衛も木戸番小屋を訪ねてきた人々のことを気にかけて、積極的に関わろうとしている。巻を重ねると、二人の行動に変化は出てくるのだろうか。話を聞くだけで、あとは悩みを抱えた本人の努力を見守ることになるのだろうか。人情の機微や男と女の情感を描いた逸品揃いだが、その人情の奥に残酷さが潜んでいることも、作者の目は余さずとらえている。

2024/09/07

ケイプ

木戸番小屋シリーズの三作目です。暮らしていくってそう言う事なのかもしれないなぁ、そう思えたお話でした。人がいれば周りにはいろんな事が起こります。それが全てまるく収まり解決するだけじゃないものね。みんな誰も幸せとそして不幸を少しずつ持っているんだもの。今回は熱を出したお捨てに笑兵衛が言った言葉『熱なんざ、やたらに出すな』にグッときました。

2014/05/04

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