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痾 (講談社文庫 ま 32-3)

痾 (講談社文庫 ま 32-3)

痾 (講談社文庫 ま 32-3)

作家
麻耶雄嵩
法月綸太郎
出版社
講談社
発売日
1999-01-14
ISBN
9784062639705
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痾 (講談社文庫 ま 32-3) / 感想・レビュー

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buchipanda3

銘探偵メルカトルシリーズ長編。主人公が記憶喪失で自己を失うことに苦悩する展開ながら、バナナで滑るとか名前とかどこかとぼけた感じも見せる。何とも奇妙な味わいがクセになるなあ。仕掛けに思わずそうきたかとなるが、それまでの雰囲気に呑まれて受け入れてしまう。メルカトルの全てを見通しているかのような超越感、得体の知れない面白さからだろうか。彼は探偵指南の役割なのだが。能の端役のようなものが真実への路か、なるほど。読後に解説を読んで続編と知り、色々と納得。先のを読んで再読したい。それにしても銘探偵って種族だったとは。

2020/05/08

hit4papa

『夏と冬の奏鳴曲』の続編ですが、前作で未解決の謎はほっぽらかしのまま。なにせ主人公如月烏有がバナナで滑って転び事件の記憶を失くしているのですから。人を食ったような出だしで、夢現のまま放火を繰り返すようになった烏有と、何故かそこに他殺死体の残されるという新たな謎が開陳されていきます。名探偵木更津悠也、そして銘探偵メルカトル鮎の競演が見られる本作品は、期待の割に事件の真相が破壊力不足です。前々作、前作がぶっとび過ぎてきたからでしょう。メルカトル鮎に後継指名された烏有。果たして新たな銘探偵登場となるでしょうか。

2017/01/28

ダイ@2019.11.2~一時休止

メルカトル鮎&木更津悠也その2。主人公は烏有なんで夏と冬の奏鳴曲の続き。面白かったが、主人公の考え方がダーク。

2013/10/03

ももっち

夏と冬の奏鳴曲の続編という本書。前作を読了後、相当期間経っていることから、振り返りながらの読書となった。夏と冬・・に悶々とする私は、謎がこれで解けるのか?と淡い期待を抱いていた。本書自体は分かりやすかったが、微妙にモヤモヤが残り、前作の答え合わせもなかった。命辛々、和音島から脱出した烏有はバナナの皮で転んで記憶喪失になっており、元カノに似ている新進アーティストの弟子わぴ子に惹かれ、放火魔になり、桐璃は「烏有さん」と呼び、メルカトルは烏有に探偵術を教示する。なんじゃ、そりゃあ。また、トリックがあれとはね。

2017/05/22

オーウェン

「夏と冬の奏鳴曲」の続編。冒頭いきなり記憶喪失で島での出来事を忘れており、それを取り戻すため神社へと放火するよう。だが焼け跡から死体が発見される事態に。問題作としか言いようのない前作からかなりマイルドになってしまい、ほとんど別のジャンルのような中身に。犯人が誰かや、複雑なトリックなどはなく、ひたすら烏有の罪悪感や喪失感を描く。その中で探偵の木更津悠也と出会い、そしてメルカトル鮎からは探偵業を学ぶことに。結局ラストで得ることはなく、本人が自覚した探偵への道も作品は出ていないので、烏有の迷いは続くしかないのか

2021/05/29

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