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夢を見ずにおやすみ (講談社文庫 さ 62-4)

夢を見ずにおやすみ (講談社文庫 さ 62-4)

夢を見ずにおやすみ (講談社文庫 さ 62-4)

作家
鷺沢萠
出版社
講談社
発売日
1999-01-01
ISBN
9784062639774
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夢を見ずにおやすみ (講談社文庫 さ 62-4) / 感想・レビュー

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太田青磁

和広は、やはり淳子たちの使っている日本語と自分の使っている日本語は別の種類のものなのだ、とふたたび認識したのだった・和広は呆れたような感心したような目で、ソバを食う手を休めないハマジュンを見つめた・「別れたくない」という気持ちの原因は、その九十パーセントまでが「面倒くささ」だった・和広のような真似は決してできないと思うのは、結局自分には「自分の好きなモン」がないからなのだろう、と信代は考えてみる・慌しく着替えをしながらふとベッドのほうへ目をやると、直人は口を開けて眠っている。羨ましいな、とちらりと思う

2020/05/24

ソラ

内容(「BOOK」データベースより) 自分より年下の愛人の世話を父親から頼まれた息子。夫の元愛人に結婚相談を持ちかけられた妻。共働きの多忙な日々にささくれ立つ心を危ういバランスで保つ若夫婦。三つの愛のかたちを描いて、どこかに忘れかけていた愛をふたたび見つけだしてくれる珠玉の恋愛短編集。渇きを癒す優しさを探しているあなたに。

2009/07/14

いちの

連作恋愛短編集で、3つのお話が収録されている。なんといってもタイトルがオシャレ。「今日も未明に電話は鳴った」とか、はた迷惑だけれどちょっと憧れてしまったりもする。ストーリーとしては「あなたがいちばん好きなもの」が好き。「男の背中に宇宙を見てしまっている者だけが持つことを許される特権」の部分がとても良かった。なんだか救われたような気持ちになった。

2019/12/10

taiju

今までに読んだ鷺沢萠とは少し違った印象。個人的にはいまひとつだが、そんな中でも表題作「夢を見ずにおやすみ」は気に入った。距離感のある夫婦を妻の視点から見るのは、なぜか心地よい。そして、最終的にその距離感が埋まることはない。けれども、「まあいいか」と思えてしまう何かが鷺沢萠の小説にはある気がする。 「バクはあたしが食っちまったよ。腹が減っていたからね。バクごと食っちまったよ」

2018/07/08

とろこ

もともと鷺沢さんの書く女性が好きだったけど、本作で男目線も好きになった。大いに誤解を招きそうだから声高にはいえないけれど、愛人を囲う男性(ちょっとくたびれた感じの)ってすてきだと思う。ほんのちょっとだけ。 男の人ってめんどくさくて弱くてかわいいから。少なくとも同性よりずっと。

2012/04/18

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