新諸国奇談 (講談社文庫 あ 4-23)
新諸国奇談 (講談社文庫 あ 4-23) / 感想・レビュー
優希
伝承や民話を下敷きにした創作短編集です。時間と空間を越えた世界は、ファンタジックでスリリングでした。蘊蓄も興味深く、物語の旅を楽しめます。現実から離れた世界と奇妙な味が混じる感覚がはまりますね。面白かったです。
2018/03/20
KAZOO
この本は、短篇なのですがあまり女性関係などは出てこないし、世界各国の昔の話を換骨奪胎して阿刀田ワールドに仕上げてくれているので比較的好きな作品集です。12の作品があり世界各国の物語ですが、誰でも知っているような話を素材にしているので楽しめます。
2015/07/23
Porco
場所も時代も様々に色を変え、様々な逸話や巷説を元にした短編12作品をまとめた短編集。話のジャンルも様々で『錬金の夢』では高尚な知恵で得た黄金も女の手練手管で結果的に作り出せるという皮肉を『黄土色変化』ではまるで噺のように小気味良く様々な僧侶にまつわる話と、面白おかしい話を出してきたと思ったら『黒い血』では黒人奴隷制による親の因果が子に報いと言わんばかりの怪奇譚や『風洞の女』では執着する女の愛憎劇と手を変え品を変え奇談の題名のとおり様々なジャンルの話を読めるが、話としては凡庸な昔話くらいの面白さだった
2023/08/03
MIKETOM
様々な時代の様々な国が舞台。ある地方の風習、言い伝え、伝説等々を題材とした短編集。実在するものもあれば作者の創作もある。錬金術を求め、不老不死を追い、雨乞いの秘術を望み、復讐に憎悪を燃やす。そんな物語。夢幻、幻想、怪奇譚。まさに奇談集。アフリカの海岸に集められ奴隷として売られ苦しみ抜いて死んでいった黒人たち。彼らの魂がその地に戻り復讐の念を抱き続け…『黒い血』がよかったかな。他には『箱を持つ男』『風洞の女』など。ただまあ、純粋に物語として考えると、イマイチ面白さには欠けるかも。夢幻譚に接するという感覚で。
2019/12/12
Kento Isikumada
世界の都市伝説まとめ本。阿刀田色の文章に変えられた話が妖しい雰囲気を醸す。
2016/07/02
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