柳生忍法帖 上 (講談社文庫 や 5-15 山田風太郎忍法帖 9)
柳生忍法帖 上 (講談社文庫 や 5-15 山田風太郎忍法帖 9) / 感想・レビュー
bookkeeper
★★★★★ 再読。会津藩の暴虐の君主、加藤式部少輔を諌めた忠臣堀主水とその一党は、逆賊として皆殺しにされてしまった。遺された妻や娘など7名の女人は、仇である加藤明成と彼を支える"会津七本槍"を討てるか。 一騎当千の怪人達に、武術を嗜んだこともない女性は勝ち目がないのは明らか。後ろ盾となる柳生十兵衛は直接戦えないことになっているので、まるで勝負になりそうもありません。超人対超人の死闘ではない点が異色なんだけど、これが滅法面白い。"七本槍"といいつつ、剣術・拳法・投網・犬使いなど、敵の異能ぶりも毎度楽しい。
2020/04/24
きょちょ
会津藩主加藤明成、そして家来の「会津七本槍」も、実に残忍な男どもで、成敗されるのは当然。 題名通り柳生十兵衛が登場するが、十兵衛が直接成敗するのではなく、被害にあった女性陣が手を下そうとする。 そういう意味では工夫がある。 「会津七本槍」もそれぞれ特技があるけれど、他の忍法帖に比べて今一つの感じ。 昔はもっと面白く読んだ気がするんだけどなぁ・・・。 それは、成敗するのが普通の女性であることで「闘い」が壮絶でないのと、女性陣のありきたりな嫉妬の話があって、退屈に感じるからかな・・・。 ★★★
2016/12/26
うさみP
一族同士を無惨に殺され、その仇討を誓う殺戮を知った白百合たちを、快男児・柳生十兵衛が、黒百合に染め上げる。そして彼は戸惑う。勧善懲悪を貫きながらの、裏に潜む悪逆非道の美学を貫く面白さ(良い意味でも悪い意味でも)に、可憐に活躍する本編とは逆に右往左往する七人衆一味に魅かれてしまう。不変の忠義とは善悪の埒外にある。快進撃と思いきや不穏な雲行きも。
2023/04/09
河内 タッキー
上巻を読み終えて、意外だったのは、「柳生忍法帖」と題してはいるが、柳生十兵衛の登場は極めて少ない。そして忍者は出てこない。こんなところはある意味山田風太郎らしい。
2016/01/20
二笑亭
感想は下巻にまとめて。
2022/08/11
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